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《ブラジル》サッカー全国選手権=コリンチャンスが優勝=2年ぶり7度目の栄冠達成

胴上げされるコリンチャンスのファビオ・カリーレ監督(中央・© Daniel Augusto Jr./Ag. Corinthians)

胴上げされるコリンチャンスのファビオ・カリーレ監督(中央・© Daniel Augusto Jr./Ag. Corinthians)

 サッカーのブラジル全国選手権1部リーグの第35節1日目の試合がブラジル各所で行われた15日、サンパウロ市東部イタケーラのイタケロン・スタジアムで行われた対フルミネンセ戦で、コリンチャンスが3―1で勝利を収め、2年ぶり7度目の全国制覇を成し遂げたと、16日付現地各紙が報じた。
 「勝てば優勝、それ以外なら優勝は持ち越し」の状況で迎えたこの試合は、前半1分にフルミネンセが先制するという波乱の幕開けとなった。
 だが、後半に、コリンチャンスの監督カリーレがパスに秀でたMFジャジソンを送り込むと、これが奏功。後半1分と3分にFWジョーが立て続けに得点し、逆転に成功すると、4万5千人以上が詰め掛けた競技場は興奮の坩堝と化した。
 後半39分にはジャジソンがダメ押しとなる3点目を決め、競技場のいたるところで発炎筒が焚かれた。これにより、試合は7分間も中断した。10分に及ぶ追加タイムが終了し、試合終了を告げる笛が吹かれたのは、もう日付も変わろうとする頃だった。

「サンパウロ州でも4番手」低い前評判を見返す

 コリンチャンスは昨年の途中、名監督のチッチがブラジル代表の監督に就任したことで、指揮官交代を余儀なくされて迷走。全国選手権を7位で終え、今年の評価も決して高いものではなかった。
 今年のサンパウロ州選手権開幕時の前評判では、同じサンパウロ市を本拠とするパルメイラスやサンパウロFC、サントス市のサントスFCにも遅れをとり、「コリンチャンスはサンパウロ州だけで見ても4番手」と揶揄されるほどだった。
 しかし、チッチの助監督を8年にわたって務めた経験を持ち、今年から正式に後任監督となったカリーレは、「チーム作りはまず守備から」の定石通り、堅実なチームを作り上げた。
 この成果は、サンパウロ州選手権で、決勝でポンチ・プレッタを破っての優勝、全国選手権でも、残り3試合を残しての優勝となって表れた。
 全国選手権では、セレソンGKのカッシオを中心とした堅い守備に、今年唯一の大型補強だった元セレソンのFWジョーが35節までに18得点と大爆発。多くの試合で少ないリードを守りきり、勝利を重ねた。
 正式に監督としてデビューしたばかりの年にいきなり、2大会優勝の偉業を達成したカリーレは、「開幕前の低評価も気にならなかった。自分の仕事に集中するだけと思っていた」と胸を張った。

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