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サンパウロ州知事選に響きかねないドリアの失言

ドリア氏(Marcos Corrêa/PR)

ドリア氏(Marcos Corrêa/PR)

 1日のサンパウロ市セントロの、不法占拠者が住み着いた24階建てのビルの火災による倒壊はブラジル全土を驚かす大ニュースとなった。そのタイミングで、10月のサンパウロ州知事選に臨むジョアン・ドリア前サンパウロ市市長が問題発言を行なった。彼はこの日、リベイロン・プレットの農業系のイベントで、「あのビルは犯罪組織が不法占拠していた」と語ったのだ。同氏いわく、「あのビルの不法占拠の撤退を何度か試みたが失敗に終わった。あの辺りは麻薬取引が行われている中心でもある」と語ったのだ。この事実が新聞のネット記事にあがると、市民はたちまちドリア氏に不快感を示す言葉をネット上に連ねた▼「不法侵入地の問題は、市における貧富の格差の問題なのに、それを犯罪組織のせいにしてしまうとは」。このような意見が目立った。これまでもこうした不法侵入の問題は長年続いてきているが、市民感情としては、住宅を持つ生活力のない人々に同情的な意見が多い

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