ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル・学校乱射事件続報》=10人死亡にブラジル社会震撼=合同葬には多数の弔問者=機転で被害食い止めた職員も=銃規制緩和問題に影響あり

《ブラジル・学校乱射事件続報》=10人死亡にブラジル社会震撼=合同葬には多数の弔問者=機転で被害食い止めた職員も=銃規制緩和問題に影響あり

学校で10代の生徒5人を含む8人が殺され、犯人2人も自殺した事件の翌日、各紙は事件報道一色になった。

学校で10代の生徒5人を含む8人が殺され、犯人2人も自殺した事件の翌日、各紙は事件報道一色になった。

 【既報関連】サンパウロ州スザノ市の州立ラウル・ブラジル校に13日午前、武装した2人組が押し入り、教務主任、学校職員1人、生徒5人を殺害、犯行後に犯人の1人が相棒を殺してから自殺。事件直前に銃撃された自動車販売店の店主(犯人の一人のおじ)も含め、10人が亡くなった事件は、ブラジル社会に大きな衝撃をもたらした。

 

 先に校内に入り、銃を撃ち始めたのはギリェルミ・モンテイロ(17)で、その後、共犯のルイス・デ・カストロ(25)が侵入。カストロは小型の斧で床に倒れていた教職員や、銃撃を逃れてなだれ込んできた生徒たちに襲い掛かった。襲撃された生徒の中には、肩に斧がささったまま、自分の足で病院に向かった少年もいた。

 事件の翌朝7時、同市の体育館、アレーナ・スザノでは、犠牲者8人中6人の合同葬が行われ、校友や親族、近隣住民が大勢詰め掛けた。合同葬には、同市市長のロドリゴ・アシウチ氏やリカルド・ヴェレス・ロドリゲス教育相も姿を見せた。

 ギリェルメ・モンテイロは犯行に及ぶ少し前、ドクロ模様のマスクをした写真をフェイスブックに30枚ほど投稿していた。このマスクは学校で武器と共に発見されたものと類似の品だ。

 写真に写るギリェルミは、わいせつなポーズをとったり、リボルバーを見せ付けるポーズをとったりしていた。またある写真では、手で銃の形を作り、自分の頭にあてるポーズもとっていた。

 犯人たちは足繁くランハウスに通い、戦争をモチーフにした射撃ゲームをやっており、警察は、そのゲームの掲示板で犯行計画を練っていなかったかを調べている。

 事件の被害を最小限に食い止めた、学校職員の勇敢な行動も伝えられている。

 校内の語学学習棟にいた女性教員は、生徒を棟内にかくまった。マルセロ・サレス大佐は、「犯人たちは語学棟に向かおうとしていたが、生徒たちは教師と協力して難を逃れた」と語っている。

 最も賞賛されているのは、食堂に60人の生徒をかくまって、冷蔵庫で入り口を封鎖した女性職員だ。彼女に娘の命を救われた男性は、「職員の方の機転がなかったら、被害はもっと大きかったかも」としている。

 サンパウロ州教育局は13日夜、5300に及ぶ州立校の防犯体制の見直しを行うと発表。防犯体制が脆弱な学校から防犯強化を行う計画が検討されている。

 スザノ市内全ての公立校は15日まで休校となる。週明け18日は授業ではなく、生徒たちの心のケア活動が行われる。

 今年1月、ボウソナロ政権は銃規制緩和の大統領令を出したが、緩和されたのは、銃を家庭内、職場に所持保管する権利のみだ。

 規制緩和推進派による、「市民が銃を持っていればこの事件は防げたはず」の発言に対し、ロドリゴ・マイア下院議長は「『教師が銃を持っていれば』などという発言が出ているが言語道断」と強く反発している。

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