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日系五世の高校生が堂々の祝辞=天皇陛下御即位30年式典で=北野監督、山中教授らに並んで

 「天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集い」が今月10日、東京都内の国立劇場にて挙行された。選りすぐりの来場者約1800人を前に、安倍晋三首相や映画監督の北野武氏、京都大学の山中伸弥教授らが次々と感謝の言葉を述べる中、聖市在住のエタッパ高校2年生の宮﨑真優さん(16、五世)が原稿も見ずに堂々とスピーチした。海外在住の日系人にも深くお心を寄せてこられ、3度もブラジルを訪ねられた両陛下の気持ちに応える立派な祝辞となったようだ。

 宮﨑さんは1月2日に年賀のために皇居を訪ねた際、皇后陛下から「日本語は漢字も言葉も難しいですが、がんばってください」、天皇陛下からも「夢が叶うよう応援しています。お医者さんになるんでしょ」とお声をかけられたときの感動を生き生きと述べた。
 「ひいひいおじいちゃんたちは、どんなに働いても日本には帰れず、娘と生き別れになった話を思い出しました。そんな私の祖先が天皇陛下、皇后陛下にお言葉をいただけたのだったら、きっと涙を流して喜んだことでしょう。皇后陛下の温かい握手と、天皇陛下の優しい瞳は私たちに勇気と力をくれました」と手振りを交えて語った。
 最後に「私はブラジル人です。ブラジルを愛しています。そして、日本も私の中でずっと生きています。私は日本が大好きです」と日伯両国への思いを述べた。
 同式典は天皇陛下御即位三十年奉祝国会議員連盟(伊吹文明会長)、天皇御即位三十年奉祝委員会(三村明夫会長)、公益財団法人日本文化興隆財団(田中恆清理事長)の共催。天皇皇后両陛下はご臨席されなかった。
 NHK交響楽団有志と同団主席クラリネット奏者伊藤圭氏による演奏とともに開会。安倍首相、北野氏ら各界の代表者が祝意を表した。宮﨑さんは海外在住の日系人代表として最後に祝辞を述べた。他にも天皇陛下の御製と皇后陛下の御歌に曲が付けられた「御旅」が松任谷由実氏(ユーミン)らにより演奏された。
 宮﨑さんは大志万学院(川村真由美校長)の出身。同校は日本語学校・松柏学園として創立し、26年前に私立小中学校に発展、今も日本語・日本文化を必修科目とする。彼女はそこから進学校エタッパに進んだ。
 彼女は26日、本紙の取材に対し、「当日は緊張しました。でも川村真倫子先生、真由美先生、斉藤永実先生、使節団のみんな、家族、そして先の方々の笑顔を思い浮かべていたら心強く感じました。大志万で行われるお話大会のせいか、怖くなかったです。まっすぐ自分の思いを伝えることができて嬉しく思います」と答えた。
 さらに「両陛下は日系人をとてもあたたかく受け止めてくださいました。そのことへの感謝、勇気、希望の気持ちを少しだけ伝えることができたと思います。日本とブラジルの友好関係を身近にする活動がしたいです」と締めくくった。


□関連コラム□大耳小耳

 有名ジャーナリストの有本香さんは「真相深入り!虎ノ門ニュース」(DHCテレビ)の中で、宮﨑さんのスピーチを特別に取り上げ、「こういうダブルな背景を持つ人は日本にとって非常に貴重な人材だと、みんな感じた」、「翌日のニュースはビートたけしさんと山中教授一色だった。でも彼女のスピーチがどこでも報じられなかったのにすごく違和感を感じた。日ごろ多文化共生とか非常に熱心な日本のメディアが彼女のスピーチをひとかけらも報じなかった」、「こういうすばらしい日系の人材は世界中にいる。こういう人たちと今後どういう風に連携していくのかと考えらさせられた」と高く評価した。宮崎さんのスピーチによって、海外日系人への認識を改めた人が多数いたようだ。

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