ホーム | Free | 在伯青森県人会創立65周年祝う=名和会長が母県の魅力紹介=三村県知事「交流一層深めたい」=180人で節目の年を祝う

在伯青森県人会創立65周年祝う=名和会長が母県の魅力紹介=三村県知事「交流一層深めたい」=180人で節目の年を祝う

記念の集合写真

 在伯青森県人会(名和渋川幸子マリア会長)の創立65周年記念式典が聖市リベルダーデ区の静岡県人会館で開催された。母県からは三村申吾県知事のメッセージが届き、「県人会の皆さんと一層交流を深めたい」と関係深化を望む言葉が代読された。サンタカタリーナ州からは青森県と縁が深い平上文雄さんも駆けつけるなど、会員や家族を中心に約180人が訪れ、節目の年を祝った。

挨拶に立った名和会長

 式典は、工藤トニー副会長が開会の辞を述べて開幕。日伯両国歌斉唱後、県人先亡者に対する1分間の黙祷を行った。
 続いて挨拶に立った名和会長は、「青森県人会は、会員数が減少しているのが最重要な課題」と現状の問題を述べ、「ジャパン・ハウスでやって好評だった青森県の魅力紹介を今回も行い、大勢の人が興味を持ってくれれば、県人会存続の未来に繋がると考えている」との思いを語った。
 続いて、司会の沢田功さんによって三村県知事のメッセージが代読され、「県人会の皆さんは、1954年に設立されて以来、県人移住者の心の拠り所、そして日伯の懸け橋として貢献してきた」と功績を賞賛。さらに「ますます県人会の皆さんと絆を深めたい」との希望を述べた。
 来賓では、妻が青森県出身の楠彰首席領事、サンパウロ市議会の野村アウレリオ市議、羽藤ジェオルジ市議が祝辞を述べた。
 ブラジル日本都道府県人会連合会の川合昭副会長は、山田康夫会長のメッセージを代読し、「ふじりんごの導入や、カーニバルに登場したねぶたなど、日本文化の普及に大きく寄与している。県と県人会の交流のモデル」と同県人会の功績を強調。「今後も母県との交流を緊密にし、留学・研修などの交流事業を忘れずに、母県を繋ぐ役割を担ってほしい」と期待を語った。
 青森県人会よりブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会、県連へと寄付金が贈呈され、80歳以上の会員へ記念品が手渡された。80歳以上の会員を代表し、桜井幸夫さん(79、二世)が謝辞を述べた。

 特別表彰では、出席者の中で最高齢者の桜井みつえさん(105、鶴田町)と、前会長の玉城道子副会長(81、弘前市)が花束と記念品を受け取った。
 青森県の魅力を紹介するプレゼンテーションでは、名和会長が発表を行った。この講演の内容は、青森県出身者の子孫に、母県の特色や家族の歴史を知ってもらうことを目的として企画した。その数々の魅力が紹介され、来場者らは真剣に聞き入った。
 参加者一同で県民歌「青い森のメッセージ」を唱和後、ふじりんご味の「平上スパークリングワイン」が配られ、楠首席領事が乾杯の音頭を取った。

楠首席領事の音頭で乾杯

生産したりんご、ワイン等を提供した平上文雄さん

 ワインの他にも自家製のりんごを提供したサンジョアキン市の平上文雄さん(70、和歌山県)の挨拶後、ケーキカットが行われた。
 祝賀懇親会では、サンタカタリーナ州と青森県が姉妹提携を行った際に使用したペンが、平上さんから名和会長に手渡され拍手が起こった。
 三味線奏者の玉那覇ヴィニシウス・サダオさんによる「津軽じょんがら節」、フルート奏者で同県出身のコッペデ外崎ひろみさん、カバキーニョ奏者のたかやすこさんによる「津軽のふるさと」、コッペデさんと和太鼓奏者の今村アンドレさんによる「ねぶた囃子」など所縁のある音楽のショーも披露され、盛り上げに貢献した。

代表者らによる記念のケーキカット


ご挨拶=青森県知事 三村申吾

三村申吾県知事

 清秋の候、貴県人会におかれましては、ますます御隆昌のことと慶賀の至りに存じます。平素は、格別の御厚情にあずかり、厚くお礼申し上げます。
 さて、この度、創立65周年を迎えられますことは、誠に喜ばしく、謹んでお祝い申し上げます。
 1908年に日本から最初にブラジルへ移住してから百余年、ブラジルに渡った日本人移住者は五世、六世の世代になり、サンパウロを中心に、海外で最大の日系人社会が築かれ、政治や経済をはじめ、長年の農業における貢献は高く評価されていると伺っています。
 移住された方々が多くの困難を乗り越えてブラジルの目覚ましい発展の礎を築き、代々の皆様がたゆまぬ努力と日本人気質の誠実さをもって今日も御活躍されておりますことは、青森県民の大きな誇りであり、心から敬意を表します。
 在伯青森県人会におかれましては、1954年にサンパウロで設立されて以来、移住県人に対する指導援助、県人会同士の親睦、海外技術研修員の本県への派遣など、県人移住者の心の拠り所として、またブラジルと青森県の懸け橋として、65年の長きにわたって御貢献されるとともに、ブラジル国内にある五つの青森県人会を繋ぐ中心的組織として御尽力されてこられました。
 名和会長さんをはじめ、歴代の役員並びに会員の皆様の多大なる御努力と御功績に対して、青森県民を代表して心から感謝を申し上げます。
 この創立65周年を機に、在伯青森県人会の皆様との絆を一層深めて参りたいと考えておりますので、県人会の皆様には、ますます結束を強められ、引き続きブラジルと本県の懸け橋としてお力添えを賜りますようお願い申します。
 末筆ではございますが、在伯青森県人会のますますのご発展と会員皆様方の御健勝と御繁栄を心よりお祈り申し上げます。


県人会65年の歩み=節目に事業を重ねる

 1954年10月、県の移住事業に対応する動きの中で、渋川正吉氏(名和会長の実父)が経営する渋川商会に39人の県人が集まり、在伯青森県人会が発足した。隣接のパラナ州、リオ・デ・ジャネイロ州の県人にも声をかけ、会員相互の親睦、相談、母県との連絡などに大きな役割を果たした。
 創設後、20年近くは渋川商会により経費が賄われていた。だが、75年に青森県海外協会から秋本海外協会専務理事が来伯し、初めて母県から助成金が届いた。
 70年には、第一回県費留学生を派遣。74年には、第一回技術研修員を派遣している。79年には、創立25周年を記念し、県の補助を得て会館を落成した。この会館は、現在も同地に所有されている。
 同年、青森県からりんご栽培技術専門家をサンタカタリーナ州へ派遣したことをきっかけに、交流が始まった。80年には、当時の渋川正吉会長を中心に推進し、青森県とサンタカタリーナ州が姉妹州県提携を結ぶ。
 89年には、会館裏を増築。また、78年に亡くなった山本省一前海外協会会長の遺志で百万円が寄贈され、これを基金に会館内に山本文庫を創設した。
 94年には、40周年記念史を作成。04年には、県人移住者と子弟の名簿が作られている。
 09年には、母県から1250万円の支援を受け、会館を改修した。
 現在は、会員の親睦を中心に活動している。留学制度は廃止となったが、引き続き研修事業は行っている。


特別表彰=深々と頭下げる105歳の桜井さん=「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

特別表彰で記念品を受け取った桜井さん、玉城さん

 「どうもありがとうございました。嬉しかったです」。コメントを求められ、105歳の桜井みつえさんは深々と頭を下げた。1914年生まれ、39年に25歳で渡伯。モジアナ線のサン・ジョゼ・ド・モロアグドに入植した。
 式典に一緒に出席した娘の弘子さんによれば、「2~3年で儲けて帰るつもりだっだけど、お金がなくて帰れなかったそうです」。みつえさんが再び祖国を訪れたのは、94年だった。
 みつえさんを母県に連れて行ったのは、息子の幸夫さんだ。「両親の故郷を訪ねたかった」と目を細める。両親共に母県を思う気持ちは強く、「昔、ねぶた祭で喧嘩して岩木川に流された話を聞かされたりしたよ」と笑った。
 玉城道子さんは、63年に渡伯。「結婚して初めて青森県から出たので、故郷への思いも強いですよ」とほほ笑む。
 08年~15年まで会長を務め、「日本との交流を続けるためにも、県人会を続けることは大事。これからもっと交流を深められれば」と語った。

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