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ブラジル代表選手団=世界少年相撲大会で一回り成長=白鵬杯、成績は来年に期待=豪風(たけかぜ)断髪式、魁聖の歓迎会も

白鵬関を中心に、左端が大瀧団長、右端が飯田さん、手前右の絵が「アマゾンの楽園」(大瀧団長提供)

左側の列の中央が魁聖、一番奥が魁勝(大瀧団長提供)

 2月2日、東京の両国国技館で行われた『第十回白鵬杯=世界少年相撲大会』に初出場した、小中学生相撲のブラジル代表選手団(団長=大瀧多喜夫ブラジル相撲連盟渉外部長)8人は5日、無事に帰伯した。白鵬杯では世界14の国と地域合わせて約1200人の選手が個人戦、団体戦を戦った。ブラジル代表選手団は成績こそ振るわなかったが、経験を積んで一回り大きくなって帰ってきた。

  1月27日に日本に到着し、28、29日と午前中には、選手団の一人、JICA派遣相撲指導者の飯田浩之さんの母校・専修大学松戸高等学校で体慣らしに励み、午後からはスカイツリーなどの東京見学をした。

 2月1日は国技館で行われた、元関脇・豪風の押尾川(おしおがわ)親方(40、2019年1月に引退)の断髪式に招待され、幕内力士全員に会うことができた。夜にはブラジル出身の幕内力士・魁聖(友綱部屋所属)、親の仕事の関係によりサンパウロ州サウト市で幼少時に相撲をとり始めた力士・魁勝(かいしょう、十両、浅香山(あさかやま)部屋の部屋頭)が歓迎会を開いてくれ、ごちそうを食べた。

 当日2日、団体戦では1回戦で負け、個人戦では5人中4人が1戦目で負けた。ただしアルツール・モンタグニニ・デ・ナルデくん(10)は、3回戦まで進む健闘ぶりを見せた。毎日新聞2月2日付は《少年相撲・白鵬杯にブラジル初参加/初戦敗退の悔しさ糧に「夢は大相撲」》と写真付きで報じた。

 大会後、ブラジルチームは白鵬関の控室に招待され、感激の面会をした。その場で、大瀧団長は当地から持参した中島巌(いわお)氏の絵画「アマゾンの楽園」を横綱にプレゼントした。団長によれば、「白鵬関は『素晴らしい絵だな。俺もアマゾン行きたくなった』と嬉しそうに受け取った」という。この絵は、聖南西のピニャール在住の資産家・天野鉄人氏が提供したもの。

 その晩は横綱主催の晩餐会となり、14カ国からの子ども力士が全員招待された。大瀧団長は「白鵬関のおかげで、皆が本物の相撲を見て体験し、成長できた。来年も招待すると言われ、期待している。しかも来年は女子相撲を作るから、そっちも連れてきてくれと。今から準備しなきゃ」と嬉しい悲鳴を上げていた。

 選手団メンバーは以下の通り。①先鋒=アルツール・モンタグニニ・デ・ナルデ(10)、②次鋒=フェリッペ・テツヤ・エンドウ・小齊平(こさいひら、11)、③中堅=ジマス・ダ・シルバ(12)、④副将=エドゥアルド・デ・アルメイダ(13)、⑤大将=パウロ・セザル・フレイタス・デ・オリベイラ・ジュニオール(14)、⑥監督=フラヴィオ・徹・小齊平(43、サンパウロ州イタペチニンガ在住)、⑦飯田浩之(24)、⑧大瀧多喜夫(80)の8人。

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