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ボウソナロ=反隔離の挑発続けた3連休=サンパウロ市では反隔離デモ勃発=国際的な報道にまで発展=マンデッタは怒りの反応

11日のイベントでのボウソナロ氏(Agencia Brasil)

 10〜12日は3連休で、この期間中に新型コロナウイルスへの感染者が2万人台、死者が1千人台に達したにも関わらず、ボウソナロ大統領は街中を練り歩き、支持者たちと接触するなど、コロナ対策でやめるよう勧められていることを率先して行った。大統領のそうした行動に煽られて、11日にはサンパウロ市で隔離政策反対デモも起こり、国際的にも報道された。これに対し、ルイス・エンリケ・マンデッタ保健相が12日放送のテレビ番組で大統領の行動に怒りの発言を行った。10〜12日付現地サイトが報じている。

 受難日~復活祭(イースター)にかけての3連休も、ボウソナロ大統領による隔離政策への反対キャンペーンは止まることがなかった。10日、大統領は朝からブラジリア内を散歩し、軍病院や薬局を駆け回った。目的は「自宅で過ごす」というコロナ対策の原則に逆らうためで、病院に行った理由を訊かれて「妊娠検査だよ」と冗談を言い、良しとはされていない支持者との接触行為も行った。
 大統領は9日にもパダリア(パン屋)に行き、支援者と体を触れ合わせた状態で写真撮影を行ったが、10日も鼻を手でこすった後に支持者に握手する場面が見られた
 翌11日には、ゴイアス州ゴイアニアでのイベントにマンデッタ保健相とロナウド・カイアード知事を伴って参加した。ボウソナロ氏はそこで、カイアード氏に、「(免疫ができるので)ブラジル人は全員、コロナに感染した方が良い」などと語りかけた。カイアード氏の前職は医師だ。
 さらにこの日の夕方、サンパウロ市パウリスタ大通りでは、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事の社会的隔離政策に反対するデモが行われた。デモの中心はカレアッタ(車両デモ)で、主催者によると、車1000台とオートバイ2000台、トラック200台が参加したという。彼らはボウソナロ大統領の支持者で、「このままではブラジルの経済は2、3カ月で崩壊する」と主張した。
 大統領自身、こうしたカレアッタへの参加を、2週間ほど前からSNSを使って煽ったりしている。だが、参加している車に富裕層を表す高級車が並んでいるなど、予てから批判が多かった。
 また、今回のデモの背景には、隔離率が下がったのを問題視したサンパウロ州政府が携帯電話のデータを使って群衆の集まるところを把握しようとする対策をはじめたことを受け、「プライバシーの侵害」と不満を訴える人が少なくなかったことも挙げられている。
 サンパウロ市でのデモは、世界的な隔離ムードの中で行われたため、ロイターなどを介して国際的に報じられ、珍しがられたが、ブラジル国内では76%の人が隔離政策に賛成している。
 12日夜、マンデッタ保健相はグローボ局の番組「ファンタスチコ」に出演し、大統領の一連の行動を批判。「国民は大臣と大統領のどちらのいうことを聞けば良いのかわからなくなっている」とし、改めて、家での隔離を強調し、勧めた。
 マンデッタ氏の言動は反響を呼び、これまでマンデッタ氏の政策を支持していた軍人閣僚の中にも不快感を示す人がいたというが、11日には既に官房長官らが保健相をなだめる必要が生じていたのに、大統領がさらに挑発したのがこのような状態を招いたといえる。

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