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《ブラジル》新型コロナの感染者7万1886人、死者5017人=感染者の黒人比率高まる=ワクチン治験志願182人

感染が増え続ける中、医療現場では懸命の治療が行われている(参考画像・Ascom/Santa Casa)

 【既報関連】ブラジル保健省は28日午後の定例会見で、新型コロナウイルスの感染者は7万1886人、死者は5017人と発表した。前日発表から、感染者は5385人(8・1%)、死者は474人(10・4%)の増加だ。そんな中、コロナ入院患者における「褐色を含む黒人」(以下「黒人」)の比率が高まっていること、ワクチン開発のための治験に182人のブラジル人が応募の意思を見せたことなどを同日付現地サイトが報じている。
 ブラジル保健省が26日に発表した、最新版「疫学速報」によると、新型コロナウイルス感染症による入院患者や死者における黒人の割合が増加したことが分かった。データはまた、黒人と白人の間で入院率や死亡率に差があることを示している。
 26日のデータでは、黒人が入院者の37・4%と死者の45・2%を占めた。2週間前(10日)の入院者、死者における黒人の割合は、それぞれ23・10%と32・8%だった。
 サンタ・カーザ・デ・サンパウロ医科大学助教授で疫学者のカリーナ・リベイロ氏は、感染者、死者全体に占める特定人種の比率が高いことは、必ずしも特定人種がコロナにかかる可能性が高いことを示すものではないとしている。コロナウイルスでは高齢者ほど死亡する確率が高いが、白人と黒人の間では人口ピラミッドの形態が違う。
 ブラジル家族と社会医学学会(SBMFC)によると、民間の保健プランに入る余裕がなく、公的医療の統一医療保健システム(SUS)のみに依存している人の67%は黒人で、コロナ感染症に罹れば病状が深刻化しやすい、糖尿病、結核、高血圧、慢性腎臓病などの慢性疾患患者も、黒人の方が白人より多い。また、社会的隔離政策の遵守が困難な、非正規労働者と基幹業務従事者も、その多くは黒人だ。
 コロナウイルス災禍を食い止めるためには、一刻も早いワクチンの完成が望まれている。1DaySoonerというワクチン開発のための治験国際ボランティアには、27日までに世界52カ国から3900人の志願者が出た。その内の182人はブラジル人だった。


 ワクチンの開発には、基礎研究、非臨床(前臨床)試験、臨床試験の諸段階を経る必要がある。臨床試験の中で最も時間がかかるのは、人体に直接投与して効果を検証、確認する試験だ。世界保健機関(WHO)によると、世界では今、76のコロナワクチン開発プロジェクトが立ち上げられており、その内の71が非臨床試験段階、五つが臨床試験段階だという。
 ワクチンは、病原体から作り、無毒化あるいは弱毒化された抗原を投与することで、免疫をつくる医薬品だ。ワクチン開発に協力するボランティアには、新型コロナウイルスに感染した場合のリスクが少ない、若くて健康な人が望まれている。臨床試験中は頻繁に観察が行われ、感染した時も最善の医療が施される。

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