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サンパウロ州=高齢者収容施設でコロナ死者急増=刑務所の収監者も

朝食後の団欒のひと時(サンパウロ市内の高齢者収容施設にて、11日付フォーリャ紙電子版の記事の一部)

 【既報関連】新型コロナウイルス感染症は内陸部にも広がっているが、サンパウロ州内陸部では高齢者収容施設での死者が少なくとも20人確認され、懸念が広がっていると7日付現地サイトや11日付現地紙が報じた。
 10日現在のサンパウロ州でのコロナウイルスによる死者は3709人で、内73・1%が60歳以上。高齢者収容施設は、感染拡大当初から感染が始まれば集団感染や死者の発生が起こると懸念されていた場所だ。
 サンパウロ州内陸部では、ここ2週間の間に高齢者収容施設での死者が確認された市が五つある。コロナウイルスで死亡した施設利用者は20人を超え、職員も33人の感染が確認されている。犠牲者が最も多いのはピラシカバ市で、8日までに確認された死者は11人に上る。
 同市の中で死者が最も多いのは高齢者施設「ラル・ベテル」で、4月23日~5月1日に8人が死亡した。入院加療中の利用者も4人いる。同施設では、74人の利用者中49人の感染が確認済みで、結果待ちの人が1人いる。隔離状態に置かれている人は6人だ。
 施設側は利用者全ての検査を行っており、施設内での感染拡大を防ぐため、非感染者をホテルに移動させた。ホテルには30人分の部屋が確保されている。検査費用やホテルの経費、食費や衛生管理費は全て、検察その他の機関からの寄付で賄われている。施設職員は77人中28人の感染が確認済みで、結果待ちの人は19人。現在は13人が自宅隔離の状態だ。
 同市の残りの死者3人は、施設「ベン・ヴィヴェル」の利用者で、年齢は80~91歳だった。同施設では他にも8人の感染者がおり、3人は入院中。職員も5人が感染している。同施設の責任者は持病があり、隔離中だ。


 次に死者が多い市はオルトランジアで、施設「ラル・フェリス1」の利用者6人が死亡した。同施設の収容人数は33人で、職員には感染者はいない。同市全体の死者は10人で、同施設での死者が6割を占める。同施設は3月18日以降、家族の訪問を断っているが、医師の診察を受けに行った際に感染したと思われている。
 これ以外に高齢者収容施設での死者が確認されている市と人数は、ノヴァ・オデッサ市1人とイツー市2人だ。4月にはカンピーナス市の施設でも死者が出たが、同施設は不法営業で、死者発生の確認後に閉鎖された。
 刑務所や更正施設も集団感染の可能性が懸念される場所の一つで、同州内176の施設中、62カ所で、職員232人が感染または感染の疑いで隔離されている。収容者は27施設、79人が隔離状態に置かれている。

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