ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》最高裁に花火打ち込む=大統領派の暴力行為が問題に=発言真に受け、病院に侵入=サラ・ウィンター遂に逮捕=ボルソナロと最高裁の緊張高まる

《ブラジル》最高裁に花火打ち込む=大統領派の暴力行為が問題に=発言真に受け、病院に侵入=サラ・ウィンター遂に逮捕=ボルソナロと最高裁の緊張高まる

逮捕されたサラ・ウィンター容疑者(Twitter)

 ボルソナロ大統領が11日に行った呼びかけ応じた支持者らによる、新型コロナウイルスの臨時病院への侵入事件や暴力行為が問題化している。反連邦議会、反最高裁を唱えて大統領府前などでキャンプを張っていた大統領支持派の武装ネオナチ集団「300・ド・ブラジル」のキャンプが13日に解体され、15日に首謀者のサラ・ウィンター氏が逮捕されるなど、混乱が続いている。12~15日付現地紙、サイトが報じている。

 ボルソナロ大統領は11日、毎週木曜に行っている恒例のネット生放送で、支持者たちに「州や市が開設したコロナ専門の臨時病院が本当に機能しているか、行って録画しろ」と呼びかけた。この発言の契機は、4日にサンパウロ州議5人がサンパウロ市北部アニェンビの臨時病院に侵入したことだ。
 すると翌12日に、リオ市アカリ区の病院に大統領支持者が侵入し、コンピューターを破壊する行為が起きた。さらに13日には、セアラー州フォルタレーザでも市議たちが侵入行為を行うなど違法行為が続いた。
 これに対し、最高裁のジウマール・メンデス判事は14日、「侵入行為は犯罪だ」と発言し、連邦検察庁もこれらの侵入行為を捜査する意向を示した。メンデス判事は犯罪行為を煽った大統領への捜査も望んでいる。
 13日には、5月から省庁前や三権広場で野営していた大統領支持派の武装ネオナチ集団「300・ド・ブラジル」のキャンプ解体を、連邦直轄区政府が命じた。軍警は催涙ガス弾なども使う中、「300・ド・ブラジル」のメンバー約30人は「大統領の介入を」と求める声も上げながら抵抗した。連邦議会に押しかけて屋根に上るなどして抗議を続けた上、同日夜には最高裁に向かって花火を連発する行為にも出た。

 一連の行為を受け、15日午前、「300」のリーダー、サラ・ウィンター容疑者が、最高裁のアレシャンドレ・デ・モラエス判事の命令で逮捕された。同容疑者は、最近の一連の大統領支持派による抗議活動のリーダー格と見られ、彼女が軍事訓練を受けていたウクライナのネオナチ集団の旗は彼らのシンボルにもなっていた。また、同団体構成員5人に対しても捜査令状が出されている。
 ウインター容疑者の弁護士は「逮捕の理由が不明」と抗議した。だが、刑法の専門家によると、同容疑者は恐喝、暴力扇動、武器所持などで7~22年の実刑を受ける可能性があるという。
 また、大統領と最高裁の対立も続いている。12日、ルイス・フクス副長官は、軍が三権に介入することは認められていないとし、、調停役になる権利もないとする司法判断を出した。これに対し、ボルソナロ大統領、アミウトン・モウロン副大統領、フェルナンド・アゼヴェド・エ・シウヴァ国防相は連名で、「軍は大統領の管轄下にあり、自らが権力を握ることは考えていない。だが、他機関からの干渉も受け入れない」との抗議声明を出している。

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