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《サンパウロ市市長選》2位福音派と3位極左候補が舌戦=互いに罵りあい罵倒=決選投票進出を狙って

ボウロス氏(左)とルッソマノ氏(Twitter)

 サンパウロ市市長選の世論調査で現在2位のセルソ・ルッソマノ氏(共和者・RP)と3位のギルェルメ・ボウロス氏(社会主義自由党・PSOL)の決選投票進出を狙った争いが激しくなりつつあり、福音派(右派)が推す2位と極左政党候補の3位の舌戦が激化して話題を呼んでいる。5日付現地紙などが報じている。
 同市長選に関する最新世論調査は、5日に発表された。それによると、支持率1位は現職ブルーノ・コーヴァス市長(民主社会党・PSDB)の26%だが、2位に19%でルッソマノ氏、3位に15%でボウロス氏が迫っている。誤差は3・5%ポイントだから、両者の差は誤差の範囲内だ。
 選挙戦開始当時のルッソマノ氏の支持率は20%後半台でトップだったが、現在は支持率が低下中。一方のボウロス氏は10%以下の支持から追い上げている。
 ブラジルの市長選では、一次投票で50%を超える得票者が出ない場合は上位2名で決選投票が行われる。今回のサンパウロ市市長選も、決選投票となることは必至の状態。それだけに現在、2位争いが激化している。
 その表れの一つは、ルッソマノ氏が選挙放送で行ったボウロス氏に対する中傷だ。ルッソマノ氏は10月末頃、ネットやワッツアップで「ボウロスの問題」と題した動画を拡散した。2018年5月に起きたサンパウロ市セントロの大型廃墟ビルの火災から倒壊の映像をボウロス氏の写真と共に紹介し、このビルを違法占拠して生活していた人たちからボウロス氏が家賃を徴収していたと主張した。ボウロス氏はホームレス労働者運動(MTST)の政治リーダーだが、このビルを占拠していた住居を巡る社会闘争運動(MLSM)とは関係がない。

 この動画の件と、このビルの住民から取り立てた家賃でスーパーの職員を買収し、ルッソマノ氏を中傷させたというフェイクニュースを流した件で、ボウロス氏はルッソマノ氏を選挙地域裁判所に(TRE)に訴えた。TREはルッソマノ氏に、問題となった動画の削除を命じた。3日には、ルッソマノ氏の行為は名誉棄損に当たるとの判決も下った。
 だが、ルッソマノ氏も3日に、ボウロス氏が行った中傷などに関する訴えで肯定的な判決を得た。ボウロス氏がインスタグラムに投稿した動画の中で、ルッソマノ氏を「自身の威厳にかけてつまようじを買いたがっている」とからかったことだ。
 これは、ルッソマノ氏が以前に自身が出演するテレビ番組でスーパーのレジに行き、トイレットペーパーの大型パック購入を勧めた時、レジの店員を罵ったことで批判されたことに絡めたものだ。この動画でボウロス氏はルッソマノ氏を「ミリシア(犯罪民兵組織)のご機嫌取り」呼ばわりし、「きっと(ラシャジーニャ疑惑で逮捕の)ファブリシオ・ケイロスみたいな疑惑で満ちている」と中傷していた。
 ボウロス氏はまた、ルッソマノ氏が緊急支援金の減額を認める票を投じたとも批判した。これに対しても事実無根として、釈明を求める権利がルッソマノ氏に与えらえた。
 ボウロス氏は3日、TREから、火災で倒壊したビルの件に関して、テレビやラジオの政見放送でルッソマノ氏に抗弁する権利も得ている。

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