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《ブラジル》世界が恐れる「原爆級」感染爆発=死者3千人超/日の予想まで=20州でUTI占有率80%超え

「ブラジルのコロナ禍は原爆級」と伝えるアフリカのニュース・サイト

 新型コロナの感染爆発と死者の増加は歯止めがかからず、10日は24時間の死者が2286人に達して新記録を更新した。この数字はこの日の世界一で、国際紙は「原爆級」などの言葉で懸念を表明。国外の専門家はブラジルで死者が減り始めるのは5~6週間先とし、保健省も1日3千人の死者が出る可能性を口にしていると5~10日付現地紙、サイトが報じた。
 世界では感染者や死者が減少傾向にあるが、ブラジルは9日現在の感染者が1112万2429人、死者は26万8370人となり、7日間の感染者47万5503人(6万7929人/日)と、死者1万1009人(1573人/日)の双方で新記録を更新中だ。1日の死者が米国を上回る状態は5日間続いている。
 感染者急増は一般病室を含む病床不足を招いており、連邦直轄区を含む13州は9日現在の集中治療室(UTI)占有率が90%を超え、80~90%も7州あった。州都別では、カンポ・グランデ、ポルト・アレグレ、ポルト・ヴェーリョが100%超、ブラジリアやリオを含む13市が90%超、聖市など9市が80%超となった。80%未満は二つ(ベレン75%、マセイオー73%)のみだ。感染者増は病床不足と死者増と共に、変異株の発生や重感染、再感染も招く。
 ブラジルの感染者増加は、連邦政府と地方自治体の足並みの乱れと変異株の出現、予防接種の遅れが主な原因だ。米国はこれら3点を理由に、伯国が世界的な脅威となるとの見解を表明していたが、9日に1日の死者が1972人に達したとの報道は、世界中に衝撃を与え「原爆級」などの表現まで飛び出した。

 感染爆発は2月後半からより顕著になり、州や市による規制強化が増えたが、オックスフォード大学の研究者は、ブラジルで感染者や入院患者が減り始めるのは厳格な規制下でも3~4週間先、死者が減り始めるのは5~6週間先と見ている。

10日の24時間の死者数を2286人と報じるCNNサイト

 規制強化後もUTIの占有率が高まり、1日の死者が517人など、新記録を更新中のサンパウロ州は、より厳しい規制採用を見送った。同州初のロックダウンを宣言したアララクアラ市は、宣言後も病床占有率上昇が起き、20、30代でリスク要因のない死者が続いていたが、9日に新規感染者が減少し始めたと発表。同市の患者の93%は変異株に感染していた。
 保健省関係者は、社会隔離率が下がらないままで変異株による感染急増や医療崩壊、ワクチン不足などが起これば、1日の死者が3千人を超える可能性ありと見ている。
 ブラジルのワクチン入手状況は予断を許さず、保健省が8日、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)の機械の不調で、オックスフォード・ワクチンの3月の供給量が1690万回分から380万回分に減ると発表。パズエロ保健相は9日、予防接種国際連盟Gaviに、世界保健機関(WHO)のワクチン供給計画であるCovaxファシリティでのブラジル向けの供給加速化を申し入れた。また、アルトゥール・リマ下院議長も同日、在ブラジル中国大使とのビデオ会議で、ワクチンと有効成分の供給支援を依頼した。

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