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《サンパウロ州》新たな臨時病院開設を約束=70歳以上の接種29日から

70歳以上の接種開始予定日について報じた15日付G1サイトの記事の一部

 サンパウロ州政府が15日、今月31日までに新たな臨時病院を開設すると約束した。同時に、70~71歳を対象とするコロナワクチンの予防接種を29日に開始すると発表した。
 15日に発表されたのは「メトロポリタノ臨時病院」で、サンパウロ市中央部サンタセシリア区にある民間施設を州が借り上げ、集中治療室(UTI)50床を含む180床の臨時病院とする。
 サンパウロ州では既に四つの臨時病院が機能しているが、それに加え、「メトロポリタノ臨時病院」など、12の臨時病院が今月中に開始する事になった。
 同州政府は「メトロポリタノ臨時病院」増設のため、医師150人をはじめ、看護師、事務職員など、計900人を採用する予定だ。同病院の運営経費として1200万レアル/月を計上している。
 それ以外の11の臨時病院増設は8日に発表された。州政府では、サントアンドレー、アンドラジーナ、サントス、バレットス、ボツカツ、カンピーナス、オウリーニョス、ツッパン、イタペチニンガの9市にある専門医外来(AME)に併設するものと、フェルナンドポリス市のルシー・モントロ病院とサンパウロ市北部サンジョゼ病院を拡張する形で、UTIと一般病室各140床を増設する予定だ。

 既に機能している臨時病院は、フランカ、バウルー、ベベドウロの各市と、サンパウロ市南部のエリオポリス区にある。
 UTIや一般病室の増設は、州内の病室占有率が高まっている事や、UTIに入れず、空きを待つ患者や死者が出始めた事を受けたものだ。
 UTIの空きを待つ間に亡くなった人は14日までに少なくとも60人とされている。
 サンパウロ州では、死者や感染者が増え続け、病床占有率が高まっている事や、入院さえできずに死亡する患者が出始めた事を重く見、15日からは、これまでで最も厳しい外出規制(緊急フェーズまたは紫フェーズ)を導入している。
 州政府は予防接種計画についても言及し、70~71歳向けの接種は29日から行う予定である事も明らかにした。
 15日は75~79歳の接種開始日で、22日からは72~74歳の接種が始まる。各年齢層の対象者は、75~79歳が42万人、72~74歳が73万人、70~71歳が60万人となっている。(15日付G1サイト、同エスタード紙より)

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