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死の淵から帰ってきた人達

200日以上入院し、19日に帰宅したドゥアルテ氏について報じる22日付G1サイトの記事の一部

200日以上入院し、19日に帰宅したドゥアルテ氏について報じる22日付G1サイトの記事の一部

 「目を開き、生きていると知る事は、いつもとはまるで違う心躍る出来事だった。私は生き返った」――これは22日付G1サイトに報道された、新型コロナで202日も入院した後、ようやく自宅に戻った、リオ・グランデ・ド・スル州のクリスチアーネ・ドス・レイス・ドゥアルテ氏(44)の言葉だ。
 ドゥアルテ氏は集中治療室(UTI)で175日間、一般病室も含めると202日間もの長期入院の後、19日に自宅に戻った。入院したのは昨年11月30日で、数日後UTIに移され、人工呼吸器に繋がれた。
 「人工呼吸器を着けられた時はもう死ぬんだと思った」と言う同氏は、後遺症のために歩けず、耳も聞こえなくなった。実の姉妹は彼女が入院中に死亡したが、それでもなお、自分が帰宅できた事は喜んでいる。
 新型コロナの感染者には無症状の人や軽症で済む人もいるが、その一方で、亡くなる人や後遺症に苦しむ人も多い。保健省の統計では、感染者の9割以上が回復した事になっているが、退院後も酸素ボンベがないと動けない人や、軽症だったが自転車で走ると息切れがするなど、以前なら難なくできた事ができなくなる人もいる。
 また、夫や母が相次いで感染後に重症化し、緊急入院したカミラ・デ・ファチマ・デ・アルメイダ氏(33)は、UTIで目覚めた時、なぜそこにいるのかがわからず、腕の青あざを見て事故に遭ったと思ったという。6月4日付G1サイトによれば、アルメイダ氏はUTIの17日を含め、35日間入院していた。
 その他にも、コロナで重症化して緊急入院、帝王切開で出産したが、我が子を抱いたのは1カ月以上後など、普通の人には信じ難いほど多様な入院経験がいくつも、現地メディアで報じられている。
 新型コロナ感染症は50万人以上の命を奪った上、1800万人以上の人とその家族や友人達、否、全ての人の日常を大きく変えた。生還者や遺族達の言葉からは、生きているのは当たり前ではない事、許されている1日を大切に生きる事、家族の絆などを、改めて考えさせられる。 (み)

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