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《ブラジル》左派過激派がサンパウロ証券取引所を占拠=飢餓とインフレ、不平等に抗議

占拠の模様(Lucas Martins/Jornalistas Livres)

 23日、左派社会運動団体のホームレス労働者運動(MTST)が、飢餓やインフレ、失業などに対する抗議のため、サンパウロ市にあるサンパウロ証券取引所(B3)の一角を占拠する事態が起こった。24日付現地紙が報じている。
 占拠は23日の午後2時頃から行われ、赤い旗を掲げた数百人のMTSTの集団が、B3の電光掲示板前のフロアに侵入し、その場に居座った。このフロアはかつて入札などが行われていた場所だが、現在はすべて電算化されているので、証券取引自体は通常通り行われた。
 MTSTは占拠の理由として「飢餓、失業、インフレ」をあげ、B3を占拠の場所として選んだ理由を「世の不平等の象徴」だからだとした。
 MTSTは占拠時に行ったツイートで、「42人の新たなビリオネア(資産10億ドル以上の富豪)が生まれている一方で、食べ物にさえありつけるのかが不安視されている人が1160万人も存在する」「この二つの矛盾した社会こそがブラジルの現実だ」と主張した。
 占拠は約2時間にわたって行われたが、その間も正常に取引され、むしろサンパウロ証券取引指数(Ibovespa)は午後3時15分には1・58%の上昇を記録した。

 MTSTは「今回の行動はまだはじまりにすぎない」とし、今後、同じ行動を繰り返すことを予告した。これに関し、MTSTのコーディネイターで、2020年のサンパウロ市市長選で次点になったギリェルメ・ボウロス氏は、「これこそが民衆の本音だ」として、抗議行動を肯定した。
 これに対し、ボルソナロ大統領はボウロス氏を「パスパリョン(愚か者)」と批判し、「小さな左翼の一例にすぎない」と切り捨てた。
 この抗議運動は、労組間社会経済調査統計所(Dieese)が先週、サンパウロ市では生活必需品(セスタ・バジカ)の購入に必要な月間支出額が1077・01レアルにのぼり、最低賃金の1100レアルに迫っていることが発表されたことなどを受けて起こった。
 24日には、ブラジル地理統計院(IBGE)から、9月の消費者物価指数が、同月としては1994年以来最高となる1・14%増となるとの予測も発表されている。また、国内の失業者数は1500万人に迫っている。

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