「コロニア語は面白い」。来伯した研究者たちは口をそろえる。世代と共に、日語からポ語へ母語が移行する途中で生まれるのがコロニア語。日語にポ語単語を混ぜる状態から、ポ語に日語単語を混ぜる状態に進み、最後はポ語へ。その混ざり具合の奥にある、意識変化のあり方に価値があるそう。 日本語は文化を運ぶ不可欠の〃乗り物〃という声もあれば、ポ ...
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コラム オーリャ!
作家内田百聞が煙草を知ったのはまだ稚児のころ。祖母の手ほどきによったそうだ。 先週訃報が届いたキューバの世界的なギター奏者コンパイ・セグンドも、五歳で祖母から葉巻を覚えた。昨今はその有害面ばかり強調される煙草だが、教えた祖母は百十六歳まで、彼自身は九十五歳まで生きた。 百聞いわく、「煙草も酒も人生のゆとり。飲まないなんて、 ...
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7月22日(火) 本紙掲載「農薬汚染」の記事で、サンパウロ大学(USP)公共保健学科ペドロ・ジェルマーノ教授は、農薬に汚染された食料品を中・長期にわたって摂取すると、肝炎や中央神経異常などの問題を来す可能性があると注意を促している。妊婦には、流産や胎児の変形などの影響が出る恐れも。農薬汚染によるリスクは、一定の農薬を体内にため ...
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戦後移民五十周年の記念行事のメインが二十六日に迫り関係者は大忙しだが、日本人が移民として南米の国・ブラジルを目指し船に乗った一九五三年(昭和二十八年)の日本はどんな様子であっただろう。講和条約の調印も済み戦後の連合国占領からは解放され独立国家の歩みはしていたけれども、まだまだ貧しさは続く。サラリーマンの月給は平均して八千円▼国 ...
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カレーライスは庶民の味。でも、市販の輸入固形ルーは少し割高な気がする。 今でこそ固形ルーという便利なものがあるが、昔はカレー粉を使ってカレーを作っていた。スーパーでは、ブラジル製のカレー粉なら四レアル足らずで買える。 粉末で作るカレーに挑戦した。虎の巻を見ながら料理したが、味が安定しない。悩んだ末、レケイジョンやケチュッピ ...
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7月19日(土) アマゾナス州マナウス市では十七日午前六時、火力発電所の故障で一時間にわたり停電した。七時半には市街の二〇%に送電。十一時で八〇%が回復して企業も活動開始した。ブレイクアウトのマナウスは、乗用車も通らない死の街であった。発電所の発表ではノーヒューズ・ブレーカーが一個故障したら連鎖的に次々故障したと説明した。 ...
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東京・赤坂で起きた小6少女四人の監禁は衝撃的に過ぎる。小泉首相は閣議で「どうなってるんだ」と声を荒くし学校や家庭での指導強化を指示したそうだけれどもー庶民の驚きはもっともっと強い。誘拐し監禁した犯人・吉里弘太郎の自殺も謎ながら小学校6年生の少女たちの行動にも、軽率というか腑に落ちないところが目立つ▼吉里弘太郎は、少女の一人に小 ...
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現在、広島県人会は大忙し。会館の竣工記念式典に母県から、藤田雄山県知事や県議会からも八人の議員を含めた訪問団がブラジルを訪れる。 広島の企業などを代表した三十数名のなかにはテレビ局関係者もおり、今回撮影を行いたいとの連絡と要請があった。 内容は「一世移住者で『テレビ局的に面白い』職種で成功している人のインタビューを行いたい ...
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7月18日(金) サンパウロ市マルタ市長は街灯税中止判決を撤回させるために裁判所に圧力をかけることを決意した。同税の徴収中止で四万本の街灯設置が危ぶまれると同市長は述べた。「街灯税収入に基づいた新規照明計画で恩恵を受けるのはサンパウロ市の最も貧しい地域だ」。現状に対して敏感になるよう、司法当局にマルタ市長は訴えた。 ...
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「バグダッド郊外、日系米兵で初の死者、加州出身ナカムラ伍長」―米国の邦字紙「北米毎日」(サンフランシスコで発行)の先月末の記事である。日系社会面で小さく扱われていた。わたしたちブラジルの邦字紙では、まず書くことがない記事だ、とある種の感慨を持った▼記事によれば、同伍長、ポール・ナカムラさんは戦闘員でなく、医療中隊に所属していた ...
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