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2007年

拓魂=県連・ふるさと巡り=汎ソロの移民史名所を訪ねて=連載《6》=ソロカバ=名物「餃子汁」に舌鼓=恵まれた施設と人材誇る

2007年6月9日付け  五月十八日午後八時、ふるさと巡り一行のバスは、ソロカバ日伯文化体育連盟(UCENS)の会館に到着した。同地はサンパウロ市から南西に九十六キロで、パラナ州との交通の要衝だ。  木下忠男会長(53、三世)自らバスのところまで出迎えてくれ、全員と握手を交わす。同地では三世としては初めて会長に就任したばかりとい ...

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拓魂=県連・ふるさと巡り=汎ソロの移民史名所を訪ねて=連載《5》=オウリーニョス=話題のエタノール工場見学=5千人が働けど中規模

2007年6月6日付け  五月十八日、オウリーニョス日伯文化体育協会(AECO)での昼食交流会の後、同地の計らいで、最近話題のエタノール生産をするウジナ・サンルイス(USL)の工場を見学する。  講堂に集められ、心理カウンセラーのマリア・テレーザさんが概要を説明し、労働を始める前にやるラジオ体操のようなものを体験し、紹介ビデオを ...

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拓魂=県連・ふるさと巡り=汎ソロの移民史名所を訪ねて=連載《4》=オウリーニョス=「毎日会館集まって活動」=45年ぶりの同航者再会も

2007年6月5日付け  五月十八日午前八時、一行はプルデンテを出発し、二百キロ先のオウリーニョスへ向かった。サンパウロ市からなら三百七十キロだ。  バスに乗る直前、サンパウロ市近郊のバルジェン・グランデ在住の飯田正子さん(74、二世)に参加した動機を尋ねると、「おばあちゃんがブラジルに来てすぐ死んだんだけど、今はそのお墓がどこ ...

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拓魂=県連・ふるさと巡り=汎ソロの移民史名所を訪ねて=連載《3》=プ・プルデンテ=奥ソロ初の中学校設置=独自の図書館や史料室も

2007年6月2日付け  五月十七日晩、ふるさと巡り一行は市内中心部にある会館でプレジデンテ・プルデンテ農村体育文化協会(ACAE)のみなさんから出迎えられた。  「よくいらっしゃいました」。堀尾康幸会長が多忙なため、中矢料一リカルドさん(サクラ中矢アリメントス経営役員)が会長代理として歓迎の挨拶にたった。市の経済振興局長も兼任 ...

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拓魂=県連・ふるさと巡り=汎ソロの移民史名所を訪ねて=連載《2》=アルバレス・マッシャード=「涙が止まらなかった」=当初は畑の隅に子供を埋葬

2007年5月31日付け  かつて、ここは奥ソロ一の大植民地だった――。  サンパウロ市から西に五百九十キロ。戦前一九三〇年代の最盛期には一千家族近くを数えたと、同地五十周年史『拓魂』(一九六八年)にはある。と同時に、『ソロカバ邦人発展誌・極光林』(パウリスタ情報社刊、一九六四年)には「オンサ(豹)伏す森辺の植民」として紹介され ...

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拓魂=県連・ふるさと巡り=汎ソロの移民史名所を訪ねて=連載《1》=アルバレス・マッシャード=埋葬者の3分の1が幼児=日本人墓地で開拓初期偲ぶ

2007年5月31日付け  ブラジル日本都道府県人会(松尾治会長)主催の恒例「ふるさと巡り」(長友契蔵団長)も第二十七回を迎え、ベレンなど遠方からの参加者も含めた八十四人がバスに揺られながらソロカバナ線沿線や聖南西地区をめぐった。十六年ぶりの汎ソロ地域訪問となった今回、唯一連邦政府に史跡登録された日本人墓地で有名なアルバレス・マ ...

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〃世紀の旅行家〃=岡田芳太郎の謎=連載(下)=日記が伝える30年の彷徨=死の五日前、謎の〝絶筆〟=小松さん「家族に遺品渡したい」

2007年5月19日付け    ▼  ▽  ▽  ブラジルに最初の日本移民船、笠戸丸が到着した一九〇八年、岡田はすでに南米各地を旅行している。  同年三月の日記によれば、―首府ASUNCIONに上陸した。之のパラグアイ共和国に日本人として足跡を残したのは私が最初では―としており、六月にはボリビアに入国。  その後、十二年九月には ...

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身近なアマゾン(44)――真の理解のために=移民100周年にあたり=朽ちた人、移住地忘れまじ

2007年5月18日付け  □あとがき  アマゾンを中心として、各地での経験を文章にしてみた。以下は、本稿を終わるにあたって、筆者がブラジル全域を回っていての感想だ。こうしてブラジル国内をあちこち旅していると、各地で活躍する日本人に接する機会がある。彼らの全てが日本から移民として、この土地に渡ってきた人たちとその子弟たちといえる ...

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〃世紀の旅行家〃=岡田芳太郎の謎=連載(中)=新聞が伝える孤高の死=レジストロ邦人の温情

2007年5月18日付け    ▼  ▽  ▽  パウリスタ新聞七九年九月二十八日付けに、セイロン島(現スリランカ)から茶種をレジストロに持ち込んだ岡本寅蔵氏が、岡田との邂逅についての一文を寄せている。  移民を迎えるため、サントスに赴いた岡本氏は立寄った潮旅館の玄関先で岡田と会っている。 ―旅の支度もいかめしく、背には背のうを ...

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身近なアマゾン(43)――真の理解のために=お経を唱え終わったら=機体は水平、眼下に緑の樹海

2007年5月17日付け □ネグロ川からの帰り道。飛行機に揺られて(3)  そして一心に〔はよー!はよー!このパニックから解放してくれ、神様お願い!はよー、はよー〕心の中で大阪弁で叫んでいるのだ。  時々知らぬ間に私の口から〔うわー!うわー!うわーー!〕という声が、自分の腹から出てくるうなりが、自分の耳に聞こえてくるのだ。  そ ...

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