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2018年

110周年記念リレーエッセイ=若手・中堅弁護士が見た=日伯またぐ法律事務の現場=第3回=知られざる「日系三世ビザ問題」

 まもなく日系四世ビザに関する新制度が開始になるが、実は日系三世の間にも、ビザに関する格差、いわば「日系三世ビザ問題」が存在することは、あまり知られていない。  筆者は国外就労者情報援護センター(CIATE)で訪日就労者の相談に答えているが、たまにサンパウロ以外の州に住む訪日就労希望者から「サンパウロに住所を移さないとビザが出な ...

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日本の若者、ブラジルで何を得た?=交流協会の研修生体験記=最終回=到着した次の4人、今後の期待聞く

4月7日に到着したばかりの2019年度研修生たち(中央4人、左から2番目が幸崎大樹さん)

 前回まで連載した5人の2017年度研修生は3月に帰国し、もう新たな人生を歩み始めた。  それからひと月経った4月7日、ブラジルには新たに研修を始める2018年度研修生が到着した。  今年の研修生4人の一人、ヤマト商事で研修を行う幸崎大樹さん(24、兵庫)に、参加した経緯とこれからの1年間への期待を聞いた。(交流協会運営委員=石 ...

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日本の若者、ブラジルで何を得た?=交流協会の研修生体験記=第5回=疲れた顔をしたサラリーマンになるのは嫌だった 大島和也

大島和也さん

大島和也さん(兵庫、24)。ブラジルヤクルトで研修。趣味はスキューバダイビング、釣り、アメリカンフットボール。  私は兵庫県尼崎市で育った。私は尼崎の人々の自由な気質は大好きだが、犯罪発生率の高さもあったりして周辺地域からの評判はあまりよろしくない。尼崎は工業地帯として有名だが、実は少し北へ足を伸ばせば、猪名川や妙見山など豊かな ...

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110周年記念リレーエッセイ=若手・中堅弁護士が見た=日伯またぐ法律事務の現場=第2回=労働法、税法の理解のために

古藤ウイルソン忠志さん

 ブラジルにおける労働法、税法は、日本の駐在員にとって一番分かり難い法制度になっています。私は2年間ほど日系企業との付き合いがありますので、日伯の比較をしながらブラジルの労働法、税法について幾つかの問題点を取り上げたいと思っております。  まずは労働法についてお話したいと思います。  ブラジルは、労働訴訟大国です。ブラジルの労働 ...

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日本の若者、ブラジルで何を得た?=交流協会の研修生体験記=第4回=こんなに刺激を受けた濃い1年は今までになかったな 佐藤桂一

佐藤桂一さん

佐藤桂一さん(大阪、28)。将来に悩めるブレイクダンサー。研修先は郵船ロジスティクス  「俺の研修先。倉庫!!」って聞いた時は、「えー!マジかよ!」って気持ちやったかな。ちょっと期待外れやった。倉庫は裏の仕事やし、暗いイメージがあったから。「俺はこの1年で思いっきりダンスしたんねん!」そんな気持ちで参加した。結果的に自分が想像し ...

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日本の若者、ブラジルで何を得た?=交流協会の研修生体験記=第3回=熱烈な人との繋がりが新鮮で心地良い1年 氏原綾乃

氏原綾乃さん

氏原綾乃さん(静岡、29)。ホス建設で研修を行った  私の地元である静岡県には、日系ブラジル人のデカセギを受け入れる工場が多くあり、私は学生のころからブラジルにルーツをもつ同級生たちと一緒に育ってきました。  常に身近にあったブラジルをことさら意識し始めたのは高校生の時。3年間同じクラスだった大の仲良しの友達が日系三世で、彼女の ...

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日本の若者、ブラジルで何を得た?=交流協会の研修生体験記=第2回=自分らしい「生き方」を教えてもらった1年 國仲祐希

國仲祐希さん

國仲祐希さん(沖縄、22、写真左)。帰郷後に宮古島移民のビデオレターを届けた際の写真。研修先はサンベルナルド・ド・カンポ市にあるアルモニア学園。  「いい一年を過ごしたんだね。顔見たらわかるよ」。帰国後、沢山の人にそう言われた。ブラジルが私に教えてくれたことは数えきれないほどあるけど、強いて言えば、「生き方」を教えてもらった。 ...

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日本の若者、ブラジルで何を得た?=交流協会の研修生体験記=第1回=最も社会に関心を持ち、人の歴史や心情に触れる機会を得た1年 山縣陸人

 ブラジル日本交流協会(神戸保会長)は、日本の青少年をブラジルの企業や団体に派遣し、1年間の研修プログラムを通じてブラジルの文化、風習を体験させ、両国の架け橋となる人材を育てている。前身の旧社団法人日本ブラジル交流協会時代から数えれば、今までに750人以上の若者が同制度で研修を行った。2017年も5人の日本の若者が当地で研修を行 ...

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110周年記念リレーエッセイ=若手・中堅弁護士が見た=日伯またぐ法律事務の現場=第1回=弁護士は将来、コンピューターに職を奪われるのか?

柏健吾

 進出企業や在日ブラジル人コミュニティーを含め、日系移住史は血と汗と涙の結晶といえる。そんな移住者を支え、日伯関係の懸け橋になってきた人材は、枚挙にいとまがない。中でも、日本法・ブラジル法弁護士の役割は大きかった。現在でも、日本の事務所から派遣されて企業支援に奔走する弁護士、日伯両語に堪能な二世弁護士、訪日就労者の支援に携わる日 ...

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銃剣とブルドーザー=米軍に美田奪われた伊佐浜移民=(5)=「人生で今が一番幸せ」

伊佐浜の抵抗運動の様子。幟には、この闘争を象徴するスローガン「金は一年土地は万年」

 屋良家は1970年ごろに出聖して縫製業を始めた。家族総出で朝7時から夜12時まで働いた。屋良さんは「うちは姉妹が多くて縫物なら女、子供でもできた。寝る間も惜しんで働きました」と言う。  今は一人暮らし。週に一度、近郊のグアルーリョス市から息子が訪れる。屋良さんは「ブラジルに来たばかりのときは日本に戻りたいと思っていました。でも ...

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