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救済会60周年と憩の園55周年

創立者

渡辺トミ・マルガリーダ(1900─1996年)

ドナ・マルガリーダ

ドナ・マルガリーダ

旧姓は池上トミ。1900年に鹿児島県枕崎市のカツオ漁の網元の家の長女に生まれる。不漁で借財を抱えた家を助けるために、自ら親戚の構成家族の一員として1912年の第3回移民船「神奈川丸」で渡伯し、故郷に送金した。サンタカーザ病院に勤めていたセレスチーノ・ブルー家の住み込み女中として働き始め、家事に加えて、ブラジルの上流階級の慣習、礼儀作法、言葉遣いを覚え、18歳で洗礼を受けた。当時の日本移民でそれができる者はごく限られており、後に救済活動でそれが役立つことになった。27歳で会計士の渡辺儀平と結婚し、救済会の創立者の一人となった。日系社会での女性進出の嚆矢といえる存在でもある。身長こそ150センチに満たなかったと言われるが、その存在はコロニアにとって限りなく大きかった。サンパウロ聖母婦人会の創立会長、1978年に勲四等宝冠章、1992年に吉川栄治賞、1993年に朝日社会福祉賞を受賞した。

歴代の会長

ドン・パウロ・ロリン・ロウレイロ(1953〜1967年)
渡辺トミ・マルガリーダ(1967〜1996年)
田中福蔵(1996〜2000年)
左近寿一(2000〜2006 年)
吉岡黎明(2006〜現在)

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