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救済会60周年と憩の園55周年

3度も皇室をお迎えして

ニッケイ新聞 2013年12月21日

写真=1978年、皇太子ご夫妻(現天皇皇后両陛下)。右端がドナ・マルガリーダ。

写真=1995年11月に慰問された紀宮さまをお迎えする95歳のドナ・マルガリーダ。

写真=1997年に訪問され、在園者に声をおかけになる両陛下

 1978年6月には皇太子殿下と美智子妃殿下(現天皇皇后両陛下)が来園、慰問された。笠戸丸移民の田中ツタ代表が花束を贈呈した。在園者みんなに一人一人握手をしてくださり、彼らは「もう手を洗わない」といって喜んだほどだった。
1995年11月15日には紀宮さまの訪問の栄にも浴した。前山著『ドナ・マルガリーダ・渡辺』(お茶の水書房、1996年、344頁)によれば、紀宮さまからは「こちらのことや渡辺さんのことは、母からよく伺っておりました」と言われ、ドナ・マルガリーダは「私は常々お二人方のご健康をお祈りしております」と申し上げたという。「お二人に続いて、今度は同じ場所に紀宮さまをお迎えできて、こんなに嬉しいことはない、九五歳まで健康を保ってきた甲斐があった」(同345頁)と思ったという。
その後、1997年、天皇皇后両陛下は「ブラジルの高齢者の代表」として再び憩いの園に足を運ばれ、やはり入居者一人一人に声をかけられた。「元気ですか」「何をなされていますか」と入居者の健康を気遣われた。寝室まで足をお運びになり、寝たきりの高齢者たちを激励され、在園者との再会を喜ばれたという。

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