ホーム | 日系社会ニュース | サンタクルス病院80周年祝う=筑波大学と学術セミナー=今川医療福祉グループも=『絆 皇室とブラジル』刊行

サンタクルス病院80周年祝う=筑波大学と学術セミナー=今川医療福祉グループも=『絆 皇室とブラジル』刊行

80周年を祝いに駆けつけた来賓らと記念写真

80周年を祝いに駆けつけた来賓らと記念写真

 戦前、多くの日本移民が伝染病や風土病で斃れる中、病院建設はコロニアの悲願だった。そんな中、日本人医師団による同仁会が中心になって1939年4月29日に、日本病院として創立したサンタクルス病院(石川レナト理事長)。その開院80周年を祝し、筑波大学、今川医療福祉グループ、及びサンパウロ総合大学(USP)と共に「第4回サンタクルス病院日伯学術協力セミナー」を今月1日午前8時半から、聖市のインターコンチネンタルホテルで開催し、250人が出席した。日本からは筑波大学や今川医療福祉グループ9人が来伯したのを始め、伯国側も多くの来賓が駆けつけ、節目の年を盛大に祝った。

市議会からの表彰を永田学長に渡す石川理事長

市議会からの表彰を永田学長に渡す石川理事長

 日本からは、連携協定を結ぶ筑波大学から永田恭介学長をはじめ6人、今川医療福祉グループから今川美明会長を含めた3人が来伯。式典出席や特別講演等を行い、記念日に華を添えた。
 石川理事長は「サンタクルス病院は、34年に昭和天皇陛下から御下賜金を賜ったのを機に募金活動が始まり、39年に開院した」と歴史に言及。大戦中、伯国政府に敵性財産として接収されそうになって日系社会の手から離れたが、1990年に返還され、今日まで発展してきた。
 現在は国家病院認定機関(ONA)でレベル2に認定された優良医療機関として認知されている。石川理事長は「病床や手術室を倍以上に増やし、拡大していく」との展望を語った。
 山田彰駐ブラジル全権特命大使は「80年前に創設された時には、多くの方々の献身的な努力があった。心から敬意を表したい」と先人の努力に思いを馳せ、「筑波大学等との学術交流を行い、伯国の医療・健康増進に非常に大きな役割を果たしている」と評価した。
 野口泰在聖総領事は同病院に対し、「伯国社会にトヨタ生産方式、おもてなし文化等の日本が世界に誇る魅力をPRしてきた。今後も医療技術の向上に協力し、日本の医療機材、技術を伯国に展開してほしい」との希望を述べた。
 筑波大学の永田学長は、80周年祝いの祝儀を贈呈。「21世紀の医療」と題した特別講演を行なった。今川医療福祉グループの今川会長や、同病院の経営を日系社会に復帰させた功労者、続正剛(つづきせいご)元保健大臣らが続々と祝辞を述べた。
 日伯学術交流プログラムでは、筑波大学の大根田修医師、USPの佐藤エミリア教授、サンタクルス病院の西国幸四郎医師が講演を行なった。
 開院80周年を祝し、二宮正人副理事長が日系社会およびサンタクルス病院と皇室の関係を記した『絆 皇室とブラジル』を刊行し、出席者らに配布された。
 式典後は昼食会を開催。午後からは日伯の専門家によるセミナーが開催され、最新医療技術の紹介等が行われた。

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