ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》コロナウイルス禍=サンパウロ州で国内初の死者発生=感染者数は300超える=大統領はヒステリーと評価=訪米関係者の感染13人に

《ブラジル》コロナウイルス禍=サンパウロ州で国内初の死者発生=感染者数は300超える=大統領はヒステリーと評価=訪米関係者の感染13人に

新型コロナウイルス(SARS-COV-2)に侵されて死亡し、隔離された細胞(NIAID)

 【既報関連】2月26日に国内初の新型コロナウイルス感染者が確認されてから、感染者や擬似症患者が急増し、国民の不安が増している中、大統領は16日に「ヒステリックに騒ぎ過ぎ」と評価。だが、同じ日にサンパウロ州では国内初の新型コロナウイルスによる死者も出たと16、17日付現地紙、サイトが報じた。

 16日に亡くなったのは、62歳でサンパウロ市在住、糖尿病や高血圧などの慢性疾患を持っていた男性で、17日朝、サンパウロ州保健局により、コロナウイルスによる最初の死者である事が確認された。
 サンパウロ州の感染確認者は、14日の65人の後、15日136人、16日152人と増え続けている(16日現在の擬似症患者は1777人、疑いの晴れた人は623人)。
 16日の保健省発表による全国の感染確認者は234人だから、サンパウロ州の感染者は総数の65%を占める。152人中145人はサンパウロ市在住者で、他は、サンタナ・ド・パルナイバ、フェラス・デ・ヴァスコンセロス、カラピクイバ、サンベルナルド・ド・カンポ、サンカエタノ・ド・スル、サントアンドレ、マウアーで各1人となっている。
 サンパウロ州政府は新型コロナウイルスの流行は4~5カ月間続くと見ており、感染拡大にブレーキをかけるため、13、16日に休校措置や人が沢山集まるイベントの中止などの緊急措置を発表した。
 新型コロナ対策の緊急性と重要性は、保健省や各州政府が相次いで対策を報じている事でも明らかだが、認識の甘さで一人浮き立っているのはボウソナロ大統領だ。
 保健省は全国民に、人ごみや他者との直接接触を避けるよう勧告。外国からの帰国者や、感染者や擬似症患者と接触した人は一定期間隔離状態に置かれ、定期的に検査を受けるのが常識だ。大統領は7~10日に訪米。訪米団や現地で接触した人からは16日現在で13人、コロナウイルス感染が確認されている。
 だが、大統領は15日も保健省や世界保健機関の方針を無視して、反議会、反最高裁のデモの様子を見に出かけ、大統領官邸前でデモ参加者と直接接触。セルフィーに応じるため、参加者の携帯電話を受け取り、一緒に写真を撮ったりして、国内外から批判を浴びた。
 しかも、16日には、「デモは国を思う民意」「国民には挨拶すべき」「民衆と共にいる事を示すための行為」などの言葉で自らの行動を正当化。「コロナウイルス感染症を誇張し過ぎ」「ヒステリーが起きている」とも評価した。
 他方、ミナス州のロメウ・ゼマ知事は16日、感染確認者と接触した事が判明したとして自らの隔離を宣言。州公務員らの検査も実施させた。
 これらを見ると、大統領の認識はコロナウイルス感染症で非常事態宣言を出したりした国の首脳とはまるで違い、それ故に全ての原則に反する行動をとった事がわかる。
 17日午後4時の保健省発表では、感染確認者は17州290人(各州保健局の集計による感染者は18州314人)、死者1人、擬似症患者8819人、疑いの晴れた人1890人、入院患者18人となっている。

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