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救済会総会=コロナ禍で収入減懸念浮上=赤字16万レ、イベント中止=会長に吉岡黎明氏が復帰

救済会の定期総会で開会挨拶をする佐藤直会長

 コロナ危機によりサンパウロ州に外出自粛令が出る直前、老人ホーム「憩の園」を運営する社会福祉法人「救済会」(佐藤直(さとうすなお)会長)の「第68回定期総会」が3月14日(土)午前10時から、サンパウロ市文協ビル5階のエスペランサ婦人会サロンで開かれ、入居者家族や会員ら約20人が出席した。例年なら憩の園からも入居者本人が数人出席しているが、今回ばかりはコロナ感染予防のために施設長の出席のみとなった。

 「収支のバランスを保ちやっていたが、ブラジルにも広がりつつあるコロナの影響で明日はどうなるかわからない」―佐藤会長は、総会開会の挨拶でそう今後の不安を口にした。
 会員や役員をはじめ憩の園に関わる様々な関係者に感謝の言葉を述べた後、佐藤会長は、コロナウイルス拡大の影響で大きな収入源の一つであるイベントやバザーが開けなくなることへ危機感を示し、別の方法での収入確保を模索する必要がでてきたと訴えた。
 「現在入所者は66人いるが、入居希望者の列ができている。本当なら100人、300人と増やさなければならない。そのためには、職員にも若者や専門的知識を持つ人材を取り入れなければならない」とし、そのためにも更なる財源確保が必要だと意気込んだ。
 昨年の会計報告では総収入567万4905レアルとなり、18年度の総収入529万9869レアルを上回った。だが、総支出も増えて583万3051レアルとなり、差し引き15万8146レアルの赤字計上となった。
 昨年総会の赤字8万2535レアルから2倍近くになっているが、一昨年の42万7966レアルに比べると赤字幅は抑えられている。
 その他に昨年度事業報告や今年度予算の審議、20―21年度の役員選挙が行われ、承認された。主な理事会メンバーは次の通り。会長=吉岡黎明、第一副会長=佐藤直、第2副会長=本田泉、専務理事=岩本ジェロニモ、書記=畑中初美、宮里・サトル・カルロス、会計=ブルーノ・ロベルト・カルケヴィシウス(Kalkevicius)、清水オリジオ

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