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《ブラジル》コロナ禍=医療現場の最前線に回復者=最も危険な作業中心に大奮闘

職場に復帰した心臓科医のピッタ氏と、復帰を歓迎する職場の仲間達(7日付G1サイトの記事の一部)

 【既報関連】新型コロナウイルスの感染拡大が続き、受診者や入院患者が急増しているが、サンパウロ州の病院では、治療の最前線に少なくとも1人、既に感染し、回復した医療従事者がいる。
 この事は、いかに多くの医療従事者がコロナに感染し、かつ回復したかを示している。
 ブラジルBBCニュースが行った、現場に戻った医療従事者へのインタビューによると、彼らは皆、感染によって職場を離れなければならなかった事に忸怩たる思いを抱き、1日も早く現場に戻らねばという気持ちで入院、隔離期間を過ごしたという。
 同州クバタン市で移動式緊急医療サービス(SAMU)に携わる救急医のジョアン・フランシスコ・ファリア氏は、常に感染の危険と隣り合わせという職業柄、発症の約2週間前から家族と離れて生活していた。
 初期症状は頭痛と長引くセキだったが、食事もろくにとらず、ストレスの固まりになった上、離れて暮らす娘達への思いも募り、症状が悪化。感染確認時には、体力低下に脱水症状が重なり、両肺共、35~40%に影が出ていた。
 サントス市の病院の集中治療室に入院したファリア氏は、治療によって脱水症状が改善するのを待って一般病室に。退院後数日間は自宅に戻って家族と過ごし、心身共に回復してから職場に復帰した。家族と過ごした時間は、最良のビタミン剤となったという。
 同僚の運転手は集中治療室に入院し、仲間の看護技師は亡くなったが、現場の実情や必要を知るだけに、職場復帰は嬉しかった。「救急隊員は大半が感染し、安全用具も足りない。闘病中の仲間や亡くなった仲間がいる事は悲しいが、回復したスタッフは感染が疑われる症例に真っ先に振り分けられるし、闘病時の経験は患者や家族への質問などにも反映されている」という。
 アウベルト・アインシュタイン病院とサンパウロ総合大学付属心臓研究所で働く心臓科医ファビオ・グルンスプン・ピッタ氏の場合は、「さあ、これから」と意気込んでいた時、体調悪化と発熱を見、検査の結果、感染が判明した。


 病気で仕事を休んだのは初めてというピッタ氏は自室に引きこもり、14日間、隔離生活を送った。普通の風邪は2~3日で症状が改善するが、コロナは7~8日目位まで悪化。10日目にやっと症状が改善したため、14日間の隔離を終えて職場に戻った。
 職場ではその間も、年上の医師が集中治療室に入院し、若い医師の症状が悪化していく例もあった。再感染の可能性があり、回復後も細心の注意は必要だが、免疫が出来たから他の人より安全との思いが、ピッタ氏を最前線に押し出す。
 感染を恐れ、心臓疾患患者の来院数が減っている事、感染に伴い、より深刻な症例を示す患者が増えた事などは懸念材料だが、ピッタ氏も、闘病時の経験が、患者の症状理解に役立つという。
 免疫という安全用具を得た医療従事者達は、もどかしい思いをした経験を活かし、一人でも多くの患者を救うべく、最前線に身を投じている。(7日付G1サイトより)

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