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東西南北

 10日夕方、リオ市のグローボ本局にナイフを持った男が侵入し、女性レポーター、マリーナ・アラウージョ氏を人質にして威嚇する事件が起きた。男は、同局の看板ニュース番組「ジョルナル・ナシオナル(JN)」女性キャスターのレナタ・ヴァスコンセロス氏に会わせろと要求し、警察の仲介で実際に本人が現れると、武器を捨ててアラウージョ氏を解放し、抵抗することなく逮捕された。レナタ氏はこの日が誕生日だったが、苦い一日となった。JNを巡ってはこのところ、やはりキャスターのウイリアム・ボーネル氏一家の個人情報が漏えいし、コロナウイルスの緊急援助金の不正引き落としに悪用されるなど、被害が続いている。
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 11日は全国的に聖体祭(コルポス・クリスチ)の祝日だったため、連邦貯蓄銀行(CAIXA)はコロナウイルス対策としての緊急援助金の支払いを行わなかった。ただしサンパウロ市だけは、5月に大型連休「フェリアダン」を導入するために、この休日を前倒して実施していたので、通常の平日だった。サンパウロ市では商店は開いているが、銀行は休みという一風変わった状態。同様の事態はサンパウロ市では11月20日の黒人の日、サンパウロ州では7月9日の護憲革命記念日でも起こる。11日が休業だったことで、12日は250万人への支払いが行われる。
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 10日には一般商店、11日にはショッピングセンターも再開と、商業活動が戻ってきたサンパウロ市。早速、長蛇の列や交通機関の混雑が起き、「このままで本当に大丈夫なのだろうか」との声も方々から聞こえてくる。商業活動再開がコロナの感染拡大に悪影響を与えるかは2~3週間後にわかる。幸運を祈りたい。

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