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《ブラジル》議会も接種加速化を後押し=国際機関承認で購入可能に=公認機関増でロシア製に恩恵

各地で進む予防接種(Rovena Rosa/Agencia brasil)

 上院が4日、新型コロナワクチンの購入を容易にする暫定令(MP)を若干の変更後に承認した。これにより、大統領の裁可次第、ロシア製スプートニクVの購入が可能となると4、5日付現地紙、サイトが報じた。
 同MPは、国際的な衛生監督機関が新型コロナワクチンの緊急使用か正式登録を承認した場合、国家衛生監督庁(Anvisa)が5日以内に同ワクチンの輸入や配布、緊急使用を承認するよう定めるものだ。
 上院承認後のMPでは、元々の72時間以内が5日以内となったが、国際的な衛生監督機関が米国、日本、中国、欧州、英国の5カ国から、ロシア、アルゼンチン、韓国を加えた8カ国の機関に増えた。
 Anvisaは72時間以内という基準適用はワクチンが正式登録された場合と理解しており、コロナバックやオックスフォード・ワクチンの緊急使用承認にはこの基準は適用されていない。
 だが今回の改定MPでは、Anvisaが緊急使用を認めるには国際機関による緊急使用承認だけでよい。従って、改定MPが裁可されれば、ロシアやアルゼンチン、メキシコで緊急使用中のスプートニクVは、Anvisaが3日に発表した改定基準の30日以内ではなく、5日以内に緊急使用が可能となる。
 MPの有効期間は、20年2月に承認された新型コロナ感染症に対する「保健衛生上の非常事態」終了までだ。昨年承認された非常事態宣言は、保健省がパンデミック終息と判断するまで有効だ。

 改定MPでは、緊急使用や治験が認められたワクチンに関しては、ボルソナロ大統領が主張していたインフォームド・コンセント(医師から十分な情報を得た上で患者が合意書にサインする事)の対象外とする事も確認している。
 大統領は、接種による副作用などは接種を受けた人の責任とし、その旨を明記した文書に署名する事を求めていた。だが専門家は、この主張は迅速な接種を妨げ、コロナ対策に足かせをはめるとして、その必要を否定している。
 このMPは元々、世界保健機関が統括するワクチン配布計画のコヴァックス・ファシリティへの参加を保証するために連邦政府が用意したものだが、国際機関数の増加やインフォームド・コンセントの対象外とする事は議会側が盛り込んだ。
 Anvisaは2日、英国の医学雑誌『ザ・ランセット』に91・6%有効との発表があったスプートニクVと、国内生産を手掛けるウニオン・キミカがデータを出したスプートニクVは異なると発言したが、4日の時点では改定MPやスプートニクVの承認についてはコメントしていない。
 なお、ブタンタン研究所が3日到着分のコロナバックの有効成分(IFA)を使った国内生産を始めた後、サンパウロ州政府が完成品2千万回分の輸入を交渉中と発表。
 オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が使うオックスフォード・ワクチンのIFAも6日午後、到着し、国内生産が始まる。
 コヴァックスを介したワクチンも最低限35~40%が3~4月に到着予定の上、保健省が5日にスプートニクVやインド製のコヴァクシン購入に向けた交渉を行うなど、接種加速への動きが続いている。

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