ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》サンパウロ州全体が最悪レベルに=全国で過去最悪記録を連日更新=24時間の死者1726人

《ブラジル》サンパウロ州全体が最悪レベルに=全国で過去最悪記録を連日更新=24時間の死者1726人

6日からサンパウロ州全体が最悪の赤レベルになることを報じるG1サイト記事の一部

 サンパウロ州は2日の死者が過去最多の468人増え、累計も6万14人となった。一般病室も含めた入院患者が1万6千人を超え、UTI占有率が75・3%となった。
 同州は3日に規制を強化し、6~19日の14日間は全州を赤レベルとすると発表した。ただ、親が医療従事者である場合や、ダウン症などの問題で特別なケアが必要な生徒、学習困難な生徒などへの対面授業は継続する方針を明らかにした。
 この期間中に認められるのは保健・医療、食料品販売、交通・運輸、工業、公共通信などの生活必需の活動のみで、レストランなどはデリバリーかドライブスルーのみが認められる。夜間の外出禁止も20時から翌朝5時と厳しくなる。
 同州のABC地区やカンピーナス市、アララクアラ市などは既に、より厳しい規制を実施中だ。
 悪いのはサンパウロ州だけではない。2日現在の保健省統計での全国の新型コロナの死者は1641人増え、25万7361人となった。24時間での死者は昨年7月29日の1595人を超えており、感染第2波が第1波を上回っている事が改めて証明された。
 2日現在の感染者は1064万6926人で、感染率は5万664人/100万人となった。直近7日間の新規感染者は5万5579人/日で、前日を若干下回ったが、死者の増加は1262人/日で最多記録を更新。死亡率も1225人/100万人に上昇した。

コロナによる死者の推移(報告日毎、保健省公式サイトより)

 メディアが共同で行っている集計によると24時間の死者は1726人、7日間の死者も1274人/日でどちらも新記録を更新した。保健省のデータはメディアの数字より常に少なめだ。
 2、3日付現地紙、サイトによると、集中治療室(UTI)占有率が80%超の州は2日現在で19に増えた。UTI占有率が80%超の州都は20で、内12は90~100%となっている。
 2日の死者が100人を超えたのはサンパウロ、リオ・グランデ・ド・スル、パラナ、バイアの4州だが、サンタカタリーナ州ではUTIの空き待ち中に死亡した人が35人に達したため、3日に他州への患者移送を始めた。3日は16人をエスピリトサント州に移送する予定で、ロックダウンの在り方も検討中だ。
 リオ・グランデ・ド・スル州の死者は184人、UTI入院患者は2824人で、UTI占有率が100%を超え、遺体を冷凍トラックで保管する必要が生じた病院もある。同州は既に、赤より厳しい黒レベルの基準を採用している。

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