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《ブラジル》死者30万人超えでやっと本腰?=三権の長らがコロナ対策会議=委員会作り国ぐるみの体制に

会合直後の会見に参加した三権の長達(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 23日、新型コロナの1日の死者が初の3千人超えとなる3251人を記録。翌24日には死者30万人超えとなる感染爆発状態。その最悪の現状を変えるため、ようやく三権の長らによるコロナ対策会議が開かれ、国としての対策委員会設置が話し合われたと24日付現地サイトが報じた。
 23日現在の死者は3251人増の29万8676人で、7日間の平均の死者は2364人/日となった。感染者は8万2498人増の1213万19人で、7日間の平均の感染者は7万5676人/日となった。21日以降は治療中の患者が10%を超え、致死率も2・5%に戻った。これは、死者や入院患者の増加率が感染者の増加率を上回っている証拠だ。
 1日の死者が世界一という状態は2週間以上続いており、さしものボルソナロ大統領も22日、「人が次々に死んでいるのはブラジルだけのようだ」と発言。世界保健機関の集計での15~21日の死者は6万503人で、ブラジルでは25%強の1万5813人が亡くなっていた。17~23日の死者は1万6549人だ。
 24日のコロナ対策会議は、このような状況にも関わらず、外出規制を強化した知事の行為は違憲として最高裁に訴えたりする大統領の姿勢に批判が噴出、状況悪化を懸念した最高裁長官や、予防接種の遅れなどでしびれを切らした両院議長達の働きかけで実現した。

会合直後の会見に参加した三権の長達(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 大統領は自分への批判集中を避けるため、三権の長と検察庁長官、連邦会計検査院長官のみの予定だった会議に、現・前保健相や国防相といった閣僚や、6州の知事も参加させた。
 大統領は会議後、連邦議会も参加する形の委員会を設置し、コロナ対策について毎週協議する事や、上院議長を知事達と委員会のパイプ役とする事などを明らかにした。同様の機関設置は、経済界の重鎮や企業家、銀行家達や、全国保健局長審議会(Conass)も求めていた。
 また、経済や雇用も優先させるべきとの従来の主張を変え、「命が最優先」と発言。予防接種についても、早期実施を擁護する発言を行った。
 大統領自身は専門家らが予防接種と並んで重要視する社会的な距離の確保についての言及を避けたが、ゴイアス州のロナルド・カイアド知事が大統領の横で、人の動きを制限し、社会的な距離を確保する事の重要性を会議でも訴えたと語った。
 オズワルド・クルス財団(Fiocruz)は23日、アマゾナス州とロライマ州以外の連邦自治体の集中治療室(UTI)占有率は80%を超えており、14日間は生活必需の活動以外を制限する厳密な措置が必要と提言している。
 他方、大統領は未だにクロロキンなどにこだわり、会議でも早期治療の件を議題に乗せたと語ったが、ブラジル医師協会は23日、保健省がコロナ・キットとして推奨していたクロロキンやイベルメクチナなどは薬効が証明されておらず、自己投与で症状が悪化してから診察を受ける例や後遺症に苦しむ患者が多いとして、これらの薬の使用停止を要請する文書を大統領に送付している。

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