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東西南北

 サンパウロ州で13日、インフルエンザの予防接種を受けに来た人に、コロナワクチンを誤って接種するというミスが発生した。発生したのは内陸部イチラピナ市で、46人がコロナワクチンの接種を受けた。内訳は成人18人に子供28人で、成人のうち2人は妊婦だ。子供へのコロナワクチンの接種は、米国などの例でも示されているように緊急使用許可が必要。だが12日から始まったインフルエンザの予防接種の対象が、6カ月以上、6歳未満の子供や妊婦などだったため、隣り合わせの部屋で接種を行っていたところ、コロナワクチンがインフルエンザの接種用の部屋に配られてしまい手違いで使用された。子供の中には1歳10カ月の幼児もいたというから心配だ。誤って接種を受けた人に副反応が起きないかも気になるが、小さな市だと、本来の対象である人向けのコロナワクチンが不足する可能性も懸念される。
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 サンパウロ州が発表したところによると、今年の3月に10人の軍警がコロナウイルスで命を落としたという。同じ時期に捜査中に亡くなった軍警は9人だったというから、コロナは犯罪者よりも警官を殺したことになる。また、3月は4418人の軍警が、コロナに感染して休職扱いになったという。1日あたり、143人もの軍警が休職していたことになる。2月は軍警全体の死者が2人、休職が96人だった。軍警へのワクチン接種は5日からはじまったが、妥当な話だ。
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 12日からの外出規制緩和により、今週末はサッカーのサンパウロ州選手権が行われる。中断した分、過密日程で、16日に試合を行ったばかりのコリンチャンス、サントス、パルメイラスも、さっそく18日に試合が組まれている。ファンとしては会場に応援には行けないものの、試合があれば気持ちが盛り上がるが、選手たちの疲労が気になるところ。

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