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《ブラジル》東京五輪出場選手らにワクチン接種開始=約1800人が対象に

11日の記者会見(Marcello Camargo)

 11日、保健省は東京オリンピック・パラリンピックに出場する選手や監督などの関係者全員に、新型コロナのワクチン接種を行うことを正式に発表した。11日付現地サイトが報じている。
 この件に関する記者会見は11日に行われた。マルセロ・ケイロガ保健相はこの席で、「選手たちには試合にベストな体調で臨んで、たくさんメダルを取ってもらいたい。そのためにワクチン接種を積極的に行うつもりだ」と語っている。
 同保健相はまた、「ワクチンの数は充分にあり、この選手たちへの接種が、現在、全国各地で行われているコロナワクチンの接種計画の妨げになることはない」ということも念を押した。
 ケイロガ保健相は、国内で流通しているワクチンとは別に、国際オリンピック委員会(IOC)を通じて、米国ファイザー製薬から4050回分、中国シノバック社から8千回分のワクチンの提供を受けたことをあきらかにしている。

 連邦政府の目算では、今回の接種対象者は、オリンピックとパラリンピックに出場する選手や監督、委員会関係者、日本に滞在予定のジャーナリストなどで、計1814人に及ぶと見ている。
 予防接種は12日にサンパウロ市、リオ市、セアラー州フォルタレーザ市の3都市ではじまり、17日からはリオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市、ブラジリアでも行われる。具体的な日程が決められていないが、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテも加わる予定だ。
 7月23日にはじまる東京五輪に関しては、ブラジル国内でも懐疑的な声が出はじめている。たとえば、米州での体操の出場選手は6月にリオ市で開催される汎米大会で出場選手を決めるが、ブラジルでのパンデミックを恐れて、カナダが出場を断念する決断を行ったことなどが報じられている。
 10日付のアジェンシア・ブラジルなどでは、日本国内の世論調査では国民の59%が五輪開催に反対していることも報じられている。ブラジル国内では現時点で選手たちの出場を見合わせる話は出ていない。

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