ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》ウルグアイで「致死率54%」黒い真菌=インド株感染者が各地に拡散か=間に合うか空港・港の水際対策

《ブラジル》ウルグアイで「致死率54%」黒い真菌=インド株感染者が各地に拡散か=間に合うか空港・港の水際対策

ウルグアイでワクチン接種する様子(AUF – Seleccion Uruguaya de Futbol)

 【既報関連】 27日はウルグアイでコロナ感染症から回復した50歳未満の糖尿病を抱える男性が「黒い真菌(fungo preto)」に感染との報道も流れ、懸念が広がっている。
 これは新型コロナ感染症が猛威を振るうインドで、感染者が急激に増えていることで注目を浴びている病気だ。コロナから回復した後、真菌を吸い込むことで発病する感染症で、致死率は54%と高い。
 この病気は「ムコール症」という真菌感染症で、免疫が低下している人やステロイド剤を多用した人などが感染すると重症化し、鼻や目、脳などが侵される事がある。ウルグアイの患者は、コロナへの感染確認から10日後位から組織の壊死が起き始めたという。
 インドでは、コロナ感染症からの回復期や回復後間もない患者が目が見えにくくなって受診し、生命を救うために眼球摘出といった報告が続いている。主な症状は視界がぼやける、物が二重に見える、胸の痛みや血の混じった咳、鼻の変色、呼吸困難などだ。
 同国ではパンデミック前から症例報告があったが、感染爆発後はその数が急増しており、感染で抵抗力が低下したり、治療薬で血糖値が上昇する事と関係があると見られている。
一方、マラニョン州に寄港した船の乗組員6人に続き、インド帰りのリオ州在住男性のインド株感染が確認され、ブラジル国内でもインド株に対する懸念が強まる中、ミナス州でもインド株感染者が確認された。インド株の全容が不明な中、保健省は空港や港の関係者にもワクチン接種を行うなどして水際対策を強化していると26~28日付現地サイトが報じた。

ミナス州でインド株感染者確認と報じる27日付G1サイトの記事の一部

 ミナス州で確認されたインド株感染者はジュイス・デ・フォーラ市在住の男性だ。国家衛生監督庁(Anvisa)によると、男性は18日夜、グアルーリョス空港に到着し、搭乗前72時間以内に行ったPCR検査で陰性だったという報告書を提示。自己申告でも症状はないと答えていたため、入国が許可され、会社がチャーターした車で帰宅したという。
 男性はAnvisaの指示通り自主隔離に入ったが、20日に行った検査で陽性反応が出て、21日に入院。20日の検査は社内規定に従って受けたもので、連絡を受けた同市市役所は24日、インドから帰国後に発症した人物がおり、観察中としていたが、27日にインド株への感染が明らかになった。
 インドからの帰国者が発症した事はミナス州とサンパウロ州の対策本部にも報告され、患者と接触した可能性のある人物の割り出しと追跡調査が開始されている。
 国内在住者のインド株感染確認は2人目だが、インドからの帰国者で、検査では陰性だが観察中という人物は連邦直轄区にもいる。
 これらの例はマラニョン州の外国人患者の件と共に一大関心事となり、保健省や各州当局は空港や港で働く人への防疫の前倒しを決定。サンパウロ州では空港やバスターミナル、港での検疫強化と共に、インド株感染者が出た地域からの旅行者の隔離用ホテルや病室を確保。28日からは空港や港でのワクチン接種も始めた。

□関連コラム□東西南北

 インド変異株の侵入を防ぐべく、27日からはサンパウロ市のコンゴーニャス空港でも水際対策がはじまっている。初日となったこの日、早速、乗客3人と客室乗務員1人の計4人がコロナ感染の疑いを申し出て検査を受けている。利用客の増える土日にはさらにテスト希望者が増える事だろう。以前の他国からの変異株に対しての対策が甘かったことは否定できないが、今回はこうした対策が功を奏して、被害を最小限に食い止められれば御の字だ。

★2021年5月28日《ブラジル》インド株感染者との接触者調査=サンパウロ市とリオ州で開始
★2021年5月27日《ブラジル》サンパウロ州で新株P4が発生=リオ州男性患者はインド株と確認
★2021年5月25日《ブラジル》インド株の感染拡大防げ!=マラニョンでの検査や接種補強=サンパウロ州も水際作戦強化打ち出す

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