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《ブラジル》保健相「ワクチン不足は州のせい」=IFAの遅れには触れず=「経済回復に不可欠」の弁も

ケイロガ保健相(Walterson Rosa/MS)

 【既報関連】サンパウロ市などで起きたアストラゼネカ社(AZ)製ワクチンの在庫不足は、最低4州で2度目の接種停止やファイザー社製ワクチン代用という事態を招いた。ケイロガ保健相は13日も、これは「国の予防接種計画に従わない」州の責任とし、代用接種さえ批判したと13、14日付現地紙、サイトが報じた。
 サンパウロ市でのAZ製ワクチンの不足は10日から深刻化し、11日には同社製ワクチンを使った2度目の接種が停止。市当局がファイザー社製ワクチンの代用を決めたため、13日は代用接種希望者が列をなした。サンパウロ州では他市でも同社製ワクチンの不足が起きている。
 AZ製ワクチンが底を突き、接種停止や代用が起きたのはサンパウロ、リオ、ペルナンブコ、マラニョンの4州で、セアラー、エスピリトサント両州でも在庫不足が発生。リオ・グランデ・ド・スルやリオ・グランデ・ド・ノルテ、アクレでも在庫は僅かだ。
 保健相は当初、サンパウロ市が2度目の接種用ワクチンを初回接種に使ったと批判したが、サンパウロ市も州もこれに反論し、裁判に持ち込む姿勢を示した。
 デルタ株による感染拡大抑制の意味でも2度目の接種の遅れ回避をと考えたファイザー社製ワクチンの代用接種はリオ州でも行われたが、同相は13日、「バベルの塔」という表現でこの決断を批判。さらに「別のワクチン使用は(3度目かヤンセン社製ワクチン接種者への2度目の)補強接種用」「補強接種は70歳以上か免疫ができにくい人用だが、60歳以上から適用と言っている州がある」とも語った。

 だが、中国からの有効成分(IFA)不着で、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が8月下旬にワクチン供給を止めた事やそれによる納品遅れへの釈明はなかった。同財団は10日にIFAを受け取り、14日にワクチンを納品し始めたが、保健省がいつ、どこに、どれだけの量を配布するかは未定だ。
 保健相は13日、薬局店主らの会合で、「予防接種や変異株感染監視、防疫対策、公衆衛生政策は経済回復に不可欠」とし、15日からはAZ社とファイザー社のワクチンの接種間隔を8週間に短縮する事も確認した。ただ、供給不足が再発すれば、接種加速計画もムダになる。
 なお、最高裁では14日、リカルド・レワンドウスキー判事が8月に出したサンパウロ州へのワクチン供給保証命令を支持する投票結果が出た。これにより、遅延していたファイザー社製ワクチン22万8千回分の供給が確保されるが、サンパウロ州政府は14日、同日中にAZ製ワクチン100万回分が届かなければ最高裁に訴える意向を再確認した。

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