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特別寄稿

特別寄稿=青春の詩――ウイルス危機にあたり=日系コミュニティーの皆様へ=1993年度日本国練習艦隊司令部付連絡士官2等海佐 サンパウロ市在住 坂尾英矩

青春とは人生の或る期間を言うのではなく 心の様相を言うのだ 年を重ねただけで人は老いない 理想を失うときに初めて老いがくる 歳月は皮膚のしわを増すが 情熱を失う時に精神はしぼむ 人は希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる  青春の詩    (一節のみ)  いまさら「青春の詩」とは、110年前の古い詩の一節を何故?と思われるかもし ...

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特別寄稿=疫病文学の予言を傾聴する=再注目浴びるカミュ『ペスト』=サンパウロ市ビラ・カロン在住 毛利律子

 「ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもないものであり、数十年の間、家具や下着類のなかに眠りつつ生存することができ、部屋や穴倉やトランクやハンカチや反故のなかに、しんぼう強く待ち続けていて、そしておそらくはいつか、人間に不幸と教訓をもたらすために、ペストが再びその鼠どもを呼び覚まし、どこかの幸福な都市に彼らを死なせに差し向け ...

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特別寄稿=いつコロナ禍は収束するの?=ワクチン開発か治療薬発見か=聖市在住 成田修吾

 今年1月に中国・武漢市で発症例が確認されて3カ月が過ぎました。コロナウイルス感染が世界に蔓延し、大都市の緊急事態宣言を宣言した都市も少なくありません。  世界に拡散したコロナ細菌が猛威を振るい、いまだに衰えが見えず、感染者も死亡者も増え続けているのです。  発生元の中国政府はコロナウイルスの拡散を抑制することができるようになっ ...

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拡散の止まらぬコロナウイルス=暗闇を抜け出したいブラジル=聖市在住 駒形秀雄

 コロナウイルスの拡散が止まらない。  今年初めに中国で発生したと聞いた時は、まだ「対岸の火事」程度に考えていたが、まもなくイタリア、スペインに飛び火し、「とうとうヨーロッパでも」とびっくりさせられました。  更に拡散の勢いは留まらず、後から地力に優る米国が急迫して、今やニューヨーク州だけで、本家の中国を上回る罹患者を出し、とう ...

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わが体験的感冒予防法=サンパウロ州アルミニオ市在住 塩見岳人(しおみがくんど)

 「二十年以上風邪をひかないんですよ」と言うと、人の反応はさまざまである。信じる人、信じない人に分かれるのだが、信じるにしても素直には信じない。あるいは、――自慢しているナ、もしかしたら嘘かも知れない――と思われて話がシラけてしまう。  「ほう」と言ってニヤニヤして私の顔を眺めている人もいる。「何か秘訣でも?」などと聞いてくれる ...

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コロナ世界蔓延で世界細菌戦争?!=サンパウロ市在住 成田修吾

 世界中に拡散した、コロナウイルスによる感染者数が9日早朝現在、世界で150万人に達し、死者も8万人を超えてしまいました。  某ニュース解説者によれば、「これは中国の武漢から始まった世界の細菌戦争だ」などと言っています。ブラジルもこの戦争に巻き込まれた事実は読者の皆さんもご存じでしょう。  8日現在、死亡者が800人に達し、感染 ...

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新型コロナウイルス拡散の教訓=歴史から辿る「少欲知足」の教え=サンパウロ市ビラ・カロン在住 毛利律子

コロナ騒動で世界再発見  今年の年明けから始まった新コロナウイルス騒動で、世界中が正体の見えない病原菌の脅威に晒され、厳重な外出禁止令が敷かれて、日々の生活環境も一変した。  こんなことが起ころうとは、予想だにしなかったから、この状況に何時まで耐えられるか。  最先端の文明の利器を使いこなし、豊かで便利で、自由な、戦後の平和状態 ...

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デカセギ定住化30周年=多文化共生時代を生きる日系経営者=(2)=日本とブラジルを結んで67年=親子3代で『安心と信頼のイマイ』

 祖父の今井政市が1922年に愛媛県から移住以来、2年後にはブラジル今井家創建100周年を迎える。日本人であり日系人ともいえる双方の良きDNAを継承する今井譲治(57歳)は、イマイグループ(本社・東京都新宿区)の社長を20年間勤めている。日本生まれでブラジル育ちの多文化共生時代を生きる新しい日本人像の先頭グループに立っている1人 ...

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『余は至高の総統なり』訳出終了=刊行までに横たわる数々の難題=パラグァイ在住 坂本邦雄

 厚かましくも自分の非力を顧みず、故アウグスト・ロア・バストス氏(1917年―2005年)の『Yo el Supremo=余は至高の総統なり』(1974年)の邦訳に、長らく挑戦していた。  だが、この度ヤッと終わった。  彼はパラグァイが誇る大文豪で、スペイン語語圏内ではノーベル文学賞と謂われスペインの1989年度セルバンテス文 ...

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ウイルスはどこから来たのか=サンパウロ市在住 遠藤永観

 「人間も自然の一部」の文明に還ろう――世界中の人々が毎日、戦々恐々としている。  にもかかわらず、大自然を現わしている神は愛深い目で人々を見ている―――去る3月8日、ある団体での式典で日本の代表者が新型肺炎、コロナウイルス感染発生のしくみを淡々と述べているのを聞いて、このような感じを抱き、だいぶ安堵の胸をなでおろした。  式典 ...

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