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樹海

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 日本の地方都市では、市役所の事務所内清掃を事務職員が自分たちでやる、市長が公用車の運転手を廃止し自身で運転する、公園の芝生を高齢者グループがボランティアで整備する、など従来と違った状況が見えてきている。なぜか。「おカネを節約する」ためである。中央政府がそうするように、あるいは、そうなるように仕向けたのである▼同様の事態がブラジ ...

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 「ブラジルにも良心のある人たちはいる。あんなことは許されない」。読者からのそんな声が届いた。静岡県で交通事故を起こして日本人女児が亡くなった件で、フジモト・パトリシア容疑者が帰伯逃亡したことを報じる本紙記事を読んだ方からの電話だった。まったく同感だ▼その女性読者は続けた。「私にも二世の子どもが四人いるが、そんなことは信じられな ...

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 ブラジルの俳句界は、指導者をまた一人を失った。ニッケイ新聞俳壇の選者富重かずまさん、八十五歳。実力者だったが、遅れて出た指導者だった。移民で来て、さまざまな仕事をし、その間、生活に追われたようだ。俳句を詠む時間も惜しんだことだろう。渡航前、三十三歳で「菜殻火」(野見山朱鳥主宰)の同人に推されるなど、才能を認められながら、花を咲 ...

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 先の選挙では完敗した民主党ながら前原誠司代表の威勢はいい。党大会では、自民党から申し入れがあったとされる「大連合」をいとも簡単に拒否し「政権交代を実現しよう」と叫ぶ。小選挙区の導入で2大政党の時代が近づいたのは事実だけれども、与党の自・公党と野党第一党である民主党の間にはまだまだ政策的な違いが大きい▼特に外交と安全保障に関する ...

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 イラクの国名は、アラビア語で「豊かな過去を持つ国」なのだが、現況は自爆テロや治安の悪化で混迷している。確かに「目には目を」で知られるハンムラビの法典は、今から3800年も昔に集大成されたものだし、それにもましてチグリスユーフラテス文明が輝かしく光る。あの「千夜一夜(アラビアンナイト)」の妖しくも楽しい物語も忘れ難い▼こんな夢の ...

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 今年、コチア青年が渡伯五十周年を迎え、十月記念式典を終えている。青年と青年引き受け者(パトロン)の関係において、五十年を経ても「青年たちはいわば奴隷代わりだった」という見方をする人は消えない。一方で、そうではない、と言う人もいる。パトロン擁護ではないが、少しでも書き残すべき、と考えた▼当時、青年たちを引き受けた先輩農業者たちは ...

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 どこまでが日系人なのか――。広島の幼児殺害事件のペルー人に関して、日系人であるかどうかが、やけに熱心に取り沙汰されていて気になった▼どこを基準にするかで○世という言い方は決まる。日系二世は親が日本生れで、子どもがブラジルの場合。現在増えているのは、日本生まれの在日〃二世〃(日系ブラジル人としては三世や四世)だ。在日二世と表記し ...

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 地方から送られてくるカラオケ大会関係記事のなかに、知らない市(まち)の名をみることがある。めったに紙上に登場しないためだ▼先月、パラナ・ベテラーノ歌謡大会の開催地となったのはグァピラマであった。パラナ文化運動連盟が、この市も「カラオケ活動」の実績が十分と認めて、同市の日伯協会を実行主管団体に指名したのである。オウリニョスに近く ...

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 幕末の頃。西洋医学や外国語を学ぶ若い人々は「薬食い」と称して牛や豚を食べては喜んでいたらしい。あの頃は四つ足の動物は食べないの習慣があり、牛肉や豚肉を食膳に乗せるのは半ば禁止されていたから医学を勉強する若人の試食は大冒険と云っていい。若い学徒なので牛豚が「滋養豊富」なることも知る。恐らく明治になって流行する牛鍋やすき焼きも、こ ...

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 師走―。極月や臘月とも云い歳末の慌しさを何となく思い起こさせる。本来は陰暦の12月をさすのだが、近ごろは陽暦でも用いるし「師走の大売出し」の広告が商店街に並ぶ。確かに―12月は忙しい。1年間お世話になったのだからと京都などでは「針供養」もあるし―「煤払い」は13日が昔からの決まり。羽子板市の華やかで賑々しい風景も忘れ難い▼年の ...

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