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樹海

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ベネズエラに明日の日本を見た

 19日夜、ベネズエラで大統領罷免を問う国民投票実施を求める書類に署名した労働者が解雇されたとの報道に、明日、否、今日の日本だと思った。参院選前に真の争点は改憲だと指摘、野党の統一支持を得られたら東京都知事選に出馬と言った石田純一氏が、都知事選出馬を断念、他候補の応援や政治的発言をしないとも約束させられたとの記事も見ていたからだ ...

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幸せな人が今より多い1千年後を迎えるために

ブラジルから見れば十分に物質的に豊かな日本だが、なぜか幸福度は低い[photo すしぱく]

 NHKで5月28日に放送された『欲望の資本主義~ルールが変わる時』を見て、資本主義の現状に疑問をもっている経済専門家の声に、少しホッとした。資本主義への疑問を書くことは、「私は共産主義者」とのニュアンスで相手に受け取られる恐れがあり、コラム子はそれがいやで今まで公に言わなかった。だが、刹那的な豊かさを享受した結果が、滅びへの道 ...

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改憲を巡るブラジルからの視点

三国同盟戦争を描いた絵画『我が子の遺体を前にするパラグアイ兵』ホセ・イグナシオ・ガルメンディア(スペイン語版、By José Ignacio Garmendia (Own work) [Public domain], via Wikimedia Commons)

 先日、某全国紙の特派員と話していて「ブラジルのマスコミはすごい」という話になった。ジウマ政権を倒すまでは徹底的に与党PTを叩いていたが、テメル暫定政権になっても手を緩めず、続けざまに3大臣が辞任するようなスキャンダルを暴いた。「あのようなことは日本では難しい」とその特派員は悔しそうにつぶやいた。もしも、ある新聞が自民党を支持し ...

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参議院選挙の結果に思う

 7月10日に行われた参議院選挙で、非改選の改憲派無所属議員も加えた改憲勢力が3分の2を超えた事に、大きな不安を感じた▼決して政治通ではないから、事実関係を充分認識している人と比べれば事の重大さは半分もわかっていない。改憲勢力が衆参両院で3分の2を超えても、実際の憲法改正には国民投票という壁があり、国会承認=改憲ではない事に僅か ...

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日本祭りの裏方のみなさん「お疲れさま!」

楽しそうにお好み焼きを焼く和歌山県人会の若者たち

 「お疲れさま!」――県連日本祭りの裏方を務めたみなさんに、今年も心からそう言いたい。県連役員はもちろん、各県人会や婦人会、青年部、そして出展者、ボランティアのみなさんにだ。数千人が準備に関わり、1年がかりで積み重ねた打ち合わせ、会議、連絡の成果が、この3日間に花開いた▼同じ会場なのに、建物が一新して近代的になり、まるで「新しい ...

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灯ろう流し、二宮金次郎像、富士山と鳥居

左から竹内さん、野口さん、佐々井さん

 「あれは、1949年11月29日だった。あちこち旅行して、最後にうちのペンソンで自殺したんです。今西ケイタロウという人でした。父も同じ日蓮宗だったので、翌年のお盆、彼を弔うために灯ろう流しを始めたんです」。6月26日、リベイラ河沿岸日系団体連合会創立10周年の折りにセッチ・バーラス会館を訪れ、何気なく後ろの方に座っていた人に話 ...

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なくならぬ人種差別や同性愛者への憎悪

 4日朝、ニュースを聞いていた長女が、リオ連邦大学で黒人で同性愛者の学生が殺害されたとの報道に唖然とした顔を見せた▼頭などを殴られ、下半身裸という変死体が大学に近いグアナバラ湾で見つかったのは2日夜だ。学生はパラー州出身で、上背もあり、柔道やカンフーの心得もある。同日も練習のために寮を出たきり消息を絶っていた。警察や友人は複数の ...

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忘れてはいけない7月7日

日本移民らのサントス強制立退きを報じるトリブナ・デ・サントス紙1943年7月10日付

 73年前(1943年)の7月7日、社会政治警察(DOPS)はサンパウロ州サントス市の枢軸国移民に24時間以内の強制立退き命令を出し、翌8日朝10時には第1陣215人がサンパウロ市の移民収容所に送られた。直前にアメリカ商船2隻とその荷物を積んだブラジル貨物船3隻がサントス沖で、ドイツ潜水艦が放った魚雷によって撃沈されたからだった ...

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池芝師匠「ブラジル帰りたい」?!

フェイスブックに投稿されたブラジル家庭料理店「Elisa」の紹介。左下に池芝師匠の近影

 最近立て続けに、本紙元記者から感慨深い連絡をもらった。一つ目は、今年3月に帰国したばかりの元研修記者から。《さっき、たまたま見つけた阿佐ヶ谷(東京)にあるブラジル料理店に行ったら、(昨年)4月に初めて取材した日本舞踊の先生が帰国して開いた店でビックリした》とのこと。これを聞いてピンときた。昨年6月に永住帰国した池芝流家元の池芝 ...

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訓練で周囲の人の目を変える

 通勤途中の地下鉄の中で電話を受けた。ポ語でやり取りする中、すぐ傍でこちらの言葉尻をとらえてと思われる会話と笑い声が聞こえた▼ブラジルに長く住んでいても、LとRの区別が甘いといった発音の癖が笑いの種にされる事はままある。しゃくにさわり、笑っていた理由を聞き、「あんた達だって日本に行って完全な日本語を話せと言われたら話せないくせに ...

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