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2003年

越境する日本文化 カラオケ(7)=大使や五木ひろしも来た=〝先発〟「どんぐり」10周年で閉店

2月26日(水)  開店パーティーは開かなかった。ただ、「カラオケ知っていますか、近日中開店」と、邦字紙に広告を掲載した。   その効果があったのか、駐在員の間に口コミでかなり評判が広がっていた。三十─四十人収容可能な店内は開店後まもなく、来客でごった返すようになった。地面に座ってでも店に入りたいという客まで出た。  駐伯日本大 ...

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越境する日本文化 カラオケ(6)=カラオケ・スナック〝登場〟=「どんぐり」元駐在員夫人がママ

2月25日(火)  プロフェソール・セバスチョン・ソアレス・デ・フェリア街。セントロとパウリスタを結ぶブリガデイロ・ルイス・アントニオ通りに交わる。人通りは少なく、今は、寂れた感じがする。  交差点近くの雑居ビルの地階に、カラオケスナック第一号店「どんぐり」が七七年十一月、オープンした。  どんぐりの背比べ。上手も下手も無く、カ ...

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カルナヴァルと日系人(2)=見ると出るでは大違い=「日本人にサンバが分かるの?」

2月25日(火)  ★審査員はつらいよ★  「審査員をしている時は、トイレに行く時も誰かがついてこないとダメ。どっかで不正をするんじゃないかっていう配慮です。厳しいですよ、なかなか」。日系では数少ないパレードの審査員をする小川彰夫さん(会社経営、二世)はいう。  十種類の審査項目があり、十点満点で採点される。グルッポ・エスペシャ ...

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越境する日本文化 カラオケ(5)=67年9月に初導入=人気歌手・西郷輝彦の公演で

2月22日(土)  ラジオ・サントアマーロ(当時:奥原康栄社長)創立十周年記念で、歌手、西郷輝彦がシネ・ニテロイでショーを行なった。一九六七年九月のことだ。  コロニア芸能史上最高のショーと称されたこの企画、関係者の目はある一点に集中していた。西郷は各公演中、テープによる伴奏で数曲歌ったのだ。  カラオケは、クラリオンが七五年、 ...

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カルナヴァルと日系人(1)=「ボヘミアンな父でした」=日系初のサンビスタは戦前移民

2月22日(土)  現在ではTV中継を見ていても二世、三世の顔があちこちに散見されるようになったサンパウロのカルナヴァル。それでも、演奏しているサンバのリズムが崩れると「Japones entrou no samba(ジャポネーズが入った)」と哄笑するサンビスタはまだいる。ブラジル社会の中でも、特に黒人文化の影響を色濃く残し、伝 ...

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越境する日本文化 カラオケ(4)=レーザーの映像で知る=日本の風景や風俗

2月21日(金)  レーザーカラオケは、映像が流れる。ロケ地の風景や出演者の髪形や服装。それに、ストーリーも加わる。日本語、日本文化を知るために、カラオケを利用する人もいる。  ソロカバナ線のプレジデンテ・プルデンテ市から自動車で三十分のマルチノポリス市。同市でコンピューターのメンテナンスを営む林健児さん(五〇、二世)の自宅を訪 ...

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越境する日本文化 カラオケ(3)=亡き両親に贈りたかった演歌=開業医、毎日向上めざす

2月20日(木)  「果てしない海の彼方に……」。力強い歌声が戸外に、響く。  鳥羽一郎の「海の祈り」を練習しているのは、二世の辺原敏晴さん(五八)。東京女子医大に留学中、カラオケスナックで演歌を聞き、情緒たっぷりの歌詞が琴線に触れた。以来、二十年余り、「日本の心」を歌ってきた。      □  生まれはバオパライーゾ(SP)市 ...

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越境する日本文化 カラオケ(2)=郷愁がマイクを握らせる=演歌3分間で戻る青春

2月19日(水)  がっしりとした体格でおっとりした性格。泰然自若とした様子から、いつしか〃岩手の殿様〃と、あだ名が付いた。  歌は幼い頃から好きだった。十代の頃、作曲家の高木東六に師事、シャンソンを学んだ。   同氏の作曲生活三十周年記念コンサートでは、淡谷のり子、松島詩子といった錚々たる歌手を前に、五十人のバックコーラスを率 ...

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越境する日本文化 カラオケ(1)=ブラジル〝上陸〟後30年=日系コロニア、冷めぬ熱

2月18日(土)  アイジョージ、伊藤久男、小畑実、鶴田浩二……。往年の人気歌手がずらりとそろう。レーザーディスクでざっと六千曲。トイレ、冷房の完備した部屋で、気のゆくまま好きな曲を歌う。冷蔵庫には、日本酒やつまみが詰まる。機材、ディスク、飲食料品はすべて、日本で買いそろえた。  サンパウロ市ジャルジン・セドロドリバーノ区の「高 ...

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越境する日本文化 ボーイスカウト(5)=日系隊を支える親たち=国際舞台ではブラジル代表

2月15日(土)  現在、サンパウロ市にある約八十隊のボーイスカウト隊(州では約三百隊)のうち、日系のボーイスカウト隊は七隊を数える。  東のカラムルー、南のコチア(コーペル・コチア)と呼ばれた二大ボーイスカウト隊、ファルコン・ペレグリーノ、本願寺、ドゥッケ・デ・カシアス、北海道協会である。  日系ボーイスカウトの定義は創立者が ...

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