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文芸

連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(105)

ニッケイ新聞 2014年2月25日 「子供の絵本に出てくる一休さんのトンチ問答、あれなんか到底無理ですね」 「一休さんは実在の和尚さんですよ。臨済宗を代表する室町時代の名僧です」 「室町時代とは・・・、南北朝が統一され、足利氏が京都室町に幕府を開いてから織田信長に滅ばされるまでの百数十年間を指しますね。一休さんはあの時代の方です ...

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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(104)

ニッケイ新聞 2014年2月22日 「そうでしょう! いやー、こんな所でお会い出来るとは思ってもいませんでした。参加者の多かった団体旅行でしたから覚えていらしゃらないと思いますが、熱心に見学されておられた貴方が印象的で覚えています」 「あのツァーでご一緒だったのですか? 人生は面白い巡り合わせをさせてくれますね。私はあのツァーで ...

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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(103)

ニッケイ新聞 2014年2月21日 「それにしても小さな町ですね・・・」 「松原氏自身も住むには不便だと云う事で、次のバンデイランテと云う町に住んでいましたが・・・、今は・・・」 「正にあの町は選手収容所ですね」話しているうちに町から遠く離れていた。 松原氏が住んでいるバンデイランテの町をかすめて、距離をのばした。 一時間後、遠 ...

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刊行物=『日系人活用戦略論』=ブラジルでの事業展開に

本の表紙

ニッケイ新聞 2014年2月20日 大阪商業大学総合経営学部の古沢昌之教授による『「日系人」活用戦略論―ブラジル事業展開における〈バウンダリー・スパナー〉としての可能性』(白桃書房、251頁、3500円)が、昨年12月に刊行された。 現地の言語や文化社会に通じていると同時に、日本語能力や日本文化への理解度・親近感も高い「日系人」 ...

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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(102)

ニッケイ新聞 2014年2月20日 「インディオの言葉で『魚がいない河』です。ですが、他の河に比べて少し少ないだけです。この河はパラナ大河に合流し、パラグアイ国境を流れ、アルゼンチンに入り、それからアルゼンチンとウルグアイの国境を流れ、ラプラタ河に合流し、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスをかすめて大西洋に出ます。蛇行して全長六 ...

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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(101)

ニッケイ新聞 2014年2月19日 「京都を北都と呼ぶのに対し、奈良を南都と称した奈良時代ですね」 「古川記者は歴史をよくご存じですね」 「理工系の学課が嫌いで、その時間を読書に充てていました。だから、理工系以外の社会、歴史、法律、と分野を問わず本を読みまくりました。それで、自然と記者になってしまい・・・」 「記者は文殊の知恵の ...

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刊行物『楽書倶楽部』

ニッケイ新聞 2014年2月18日  随筆集『楽書倶楽部』第21号が刊行された。  「雨夜の電話」(広川和子)、「帰郷」(小栗巌)、「縁(えにし)の糸」(宮坂文子)、「さようなら中村さん」(住谷久)ほか。  問い合わせは日毎叢書企画出版(11・3209・4954)まで。

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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(100)

ニッケイ新聞 2014年2月18日 車はサンパウロから三百キロ地点で、別の街道に入った。地平線まで真っすぐに伸びたハイウェーは、二、三キロメートルくらいの間隔で上下にうねり、景色は牧場と、バイオ燃料のエタノールの原料として注目されているサトウキビ畑が地平線まで単調に続いた。 「見渡す限りサトウキビですね」 「サトウキビは、穀物と ...

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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(99)

ニッケイ新聞 2014年2月15日 「はい、古川さんが『ボーズの件、どうなった?』と聞かれましたね。それを『因』つまり原因としましょう。あれをきっかけに喧嘩にまでなりました。あれは『あいつはボーズの件を取材したくてたまらないのだ』とジョージさんが勝手に決めた『縁』で喧嘩に発展しました。もし、ジョージさんが『ボーズの件、心配してい ...

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ピンドラーマ、2月号

ニッケイ新聞 2014年2月14日  コジロー出版社のブラジル情報誌『ピンドラーマ』2月号が発刊された。  ブラジルの美酒「カシャッサ」、ボリビア人街のカーニヴァル、サンパウロBar巡礼、レポート「社会の縮図ロレンジーニョ」など。サッカー、グルメといった毎月のコーナーも掲載。  問い合わせは同出版社(11・3277・4121)ま ...

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