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樹海

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 「石麻呂にわれ物申す夏痩せによしといふものぞむなぎ取りめせ」は大伴家持の句で万葉集にも載っている。日本人の鰻好きは有名ながら奈良時代の昔から愛好家が多くいたらしい。が、その生態についての詳細は不明だし解らないことが多い。「山芋変じてウナギと化す」の伝説が実しやかに語られたし、あのアリストテレスでさえも「ウナギは泥より生ず」と喝 ...

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 いずれも八十路過ぎの高齢ながらその感受性の新鮮さと深さに驚かされる――このほど出版された『エスペランサ短歌教室生徒作品集』に寄せた水本すみ子さんの序文の一部である▼〇五年同教室に在籍した十七人の歌二十一首ずつが収録されている。長い間、教室を指導した清谷益次講師に「ご覧いただく」、さらに生徒各自の記念のためにまとめられたという。 ...

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 パレスチナ人の若者が自爆テロを決行するまでの四十八時間をリアルに描いた問題作、映画『パラダイス・ナウ』(アブ・アサド監督)をみた。第二次大戦中の有名な「神風特攻隊」の青年パイロットたちも、戦地に向かう前夜はかくや、と思った▼父親がイスラエル軍の協力者(パレスチナの裏切り者)というレッテルを貼られた若者が、家族の名誉回復や、彼ら ...

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 (財)国際女子研修センターの小南みよ子理事長がさきごろ、ひっそり亡くなった。享年九十六、信念の固まりのような「明治の人」だった。あえて明治と書くのは、世代が新しくなってくると、こういう人は少なくなるという意味だ▼ひょっとしたことから、海外に移住した青年たちが配偶者を容易に得られないという実情を知った。直ちに「嫁ひでり」の青年た ...

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 鳥インフルエンザの広がりは速い。特に恐いのは病原性とされるH5R1型であり、これに感染した鶏は死亡し被害は大きい。中国やインドネシアでは人への感染もありすでに犠牲者が出ているし、対策に懸命ながら抜本的なものはないに等しい。伝染の嵐は欧州にも飛び独・仏・伊など全域に及んでいる。エジプトとナイジェリアのアフリカにも広がっている▼ブ ...

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 3月3日は「雛祭り」―桃の節句とも。女児の節句であり春の訪れを祝うように華やかな内裏雛を飾り健やかに育つようにと祈る。あの胡粉を塗った人形が流行りだしたのは、室町の頃とされ庶民にまで行き渡るようになったのは江戸も終わり明治・大正になってからであろう。本格的には内裏様、三人官女、右大臣・左大臣などが並ぶ七段飾りだが、最近はこの本 ...

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 仏教団体の会報のなかで、一つの句が紹介され、その「句の心」の論評があった。「人の行く裏に道あり花の山」▼証券業界では、この句が株式相場で利益を得たければ、他人の逆を行け、と解釈されているという。マンションの耐震強度の不足がわかっていながら、販売した会社のトップが、この句を座右の銘としていたことも紹介していた▼論評の筆者は、同様 ...

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 陶酔する国民――。毎年カーニバルの季節になると、しみじみ思う。サンパウロやリオのサンバ会場のTV中継映像はもちろん、サルバドールの巨大音響車、マナウスのカルナ・ボイでも、見渡す限りの群集が音楽に合わせて飛び跳ねている。こんな光景は日本では見たことない▼エスコーラ・デ・サンバのコラソン(心臓)はバテリア(打楽器隊)だ。通常の音楽 ...

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 「宮城の天才少女」がトリノ五輪の「金」に輝いた。日本中が待ちに待った瞬間―。フィギュアの荒川静香選手が氷上で見事な舞を演じ最高の「金」を手にした。首相は「やってくれた」と大喜びし国民は沸きに沸く。大阪市では、荒川選手らのテレビ観戦が原因で142万世帯の水道使用量が約10%も減ったそうだし、地元の仙台市でも歓声が上がり大騒ぎ▼今 ...

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 日本の国会は面白い。先にも首相が「ガセは偽物、ネタは商品」と2度も繰り返したそうだ。勿論、議事録にもきちんと記載されているはずだし、こうした議員らの発言は多い。云うまでもなく、堀江貴文被告から武部勤幹事長の2男に3000万円送ったのメ―ルがあると質問する永田寿康議員を批判した首相の「ガセネタ」批判に関連した記事ながら―この勝負 ...

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