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樹海

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  ルーラ政権の高齢者優遇策(高齢者憲章)について、さきごろこの欄でふれたところ、すぐ反響があった。八十二歳日系人男性の電話であった。『樹海』は、成文化された法律は立派だが、すべては実際に行われていない、という内容であった。電話はそうした現実を責めてはいなかった▼住居費高騰で困り果てている、高齢者を対象にした軽減策はないか、やは ...

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 ドイツ軍が開発した猛毒サリンを一躍有名にしたのは一九九五年三月二十日に東京の地下鉄で起きたオウム教団による大殺戮事件であった。劇薬サリンを知る人々は極めて少ないが、あの惨事では十二人が死亡し多くの犠牲者が出て大混乱になり世界中を驚かせたの記憶が今も残る。その首謀者・松本智津夫被告に死刑の判決が下りた。小泉首相も「あれだけの大犯 ...

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 日本ではコロンブスがアメリカを発見したことになっている。が、地中海を出港し西に向かって航海して見つけたのはカリブ海に浮かぶ島国・ハイチの首都ポルト・プランスであった事実を知る日本人は少ない。四国の一・五倍の領土を持つハイチは一八〇四年に中南米で始めて独立した黒人国家であり、哀しくも豊かな歴史を誇る▼コロンブスの「発見」は偉大な ...

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 老ク連にJICAから派遣されたシニアボランティアの安達正子さんは、老ク連の機関紙『ブラジル老壮の友』(二月号)を通じて、会員たちに自分史を書き残しておこう、と呼びかけた▼孫がいる六十歳代半ばの二世女性たちから話をきくことがある。それはこうだ。自分の娘、息子たち(三世)は、移民の苦労や祖父母や両親の苦しく哀しかったころの話を知ら ...

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 先頃、東京と埼玉、千葉県などで起きた暴力団抗争の殺人事件は粗暴国家・日本を物語るものであり恥ずかしい。暴力団の構成員は減少してはいるが、それでも五万人から六万人規模はいる。最近の傾向として山口組や住吉会、稲川会などの大組織の寡占化が進み神戸市に本拠を置く山口組系は二万人を超す組員を擁する。中でも傘下の山健組は七千人を誇る武闘派 ...

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 今年もまたカルナヴァルがやって来た。山本健吉氏の俳句歳時記によると「四旬節の前に行う遊楽祭」とあるけれども、楽しくもあり愉快なお祭りなのである。日本人移民も若くて威勢のいい人は勇敢にもサンバの行列に参加して踊り狂ったものだが、最近の世論調査によると「カルナヴァルが嫌い」と答えた人々が五七%もいるそうなので実は驚きびっくりしてい ...

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 アメリカの狂牛病には参った参った。正式には牛海綿状脳症(BSE)だそうだが、日本でも感染牛が見つかっており北米ばかりを批判してもいられない。これに罹患すると牛は全滅する危険もあるので放ってはおけないし、感染すれば屠殺処分しかない。牛にとっても悲劇だがヒト族も「鋤焼き」や血の滴るようなビフテキともお別れだから寂しい▼日本で困った ...

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 海外で一番俳句が盛んな国―NHKがブラジルをそう位置付けてから久しい。質、量ともにといっていいのか、毎年のNHK全国俳句大会には、他国や(日本の)他県に比較して、圧倒的に多数の作品が送られ、入賞もする▼平成十五年度の同大会で、海外作品賞を受賞した山口敏子さんの句「星月夜海に葬る移民船」について、選者たちの間でおもしろい議論があ ...

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 暑い夏の夕暮れ。浴衣を着たご老人が縁台に腰掛けて思案顔に駒を動かす図はなかなかに風情があっていい。碁は公家や武士などの嗜みであり将棋は庶民の楽しみ。囲碁は平面の闘いで将棋は立体的な戦争。敵から取った駒を使って相手の「王将」を攻撃するし―「成り金」という規則もあって「歩」でも敵陣に入れば「金」に化ける▼こんな将棋もサンパウロでは ...

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 岩手県人会の年間行事をみる。圧倒的に親睦が多い。在伯各県人会の行事は、普通これ以下でも、以上でもあるまいと思われる。親睦をする県人会なのに、中には内輪もめを起こすところがある。なぜなのか、不思議だ。尤も、それが〃人の営み〃なのだ、と言われれば、うなずけないこともない▼岩手県人会の年間行事――定例役員会(毎月)、定期総会、新年会 ...

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