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樹海

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 ピンガの呑み方には作法のようなものがあって「一気呑み」が鉄則らしい。通によると、舌に乗せるのではなく喉に向けてぶっつけるようにし胃の腑に流し込む。呑む前には大地の神様にカリスからちょっぴり捧げるのをお忘れなくとも。だが―これが難しい。喉元を目指すのはいいけれども噎せ込んでしまい肝心なピンガを吐き出してしまうのだ▼そんな醜態を見 ...

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 もう一度「戦前最後の移民船」と「戦前最後の貨物船」について書く。最後の移民船『ぶえのすあいれす丸』に乗ってきた移民、当時十九歳だった麻生秋夫さん(八二、サンパウロ)が過日来社した▼同船がパナマのバルボア港に着いたとき、日本船に対する封鎖が決まっており、船長は「マゼラン海峡を通る。危険だが承知してくれるか」と家長集会で了解を求め ...

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  中国は大きい。人口は十三億人を超える。昨年は宇宙有人衛星「神舟五号」の打ち上げに成功し科学技術の水準の高さをも示したし、欧米の企業進出も激しい。日本も例外ではないけれども、撤退をやむなくされる企業が多いのも事実。こんな大国へルーラ大統領が経済人ら五百人近くを伴い訪問し大歓迎を受けたそうだ▼これはこれで大いに結構なことだし大い ...

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  さきにクリチーバ総領事館が主催した日本語作文コンクール「日本ってどんな国」。九十八編の応募があったという。最優秀賞を受賞した三編の内容は、おおむね日本称賛といえた▼例えば「日本は、みんなのいい生活のための手本になる国だと思います」と結ばれていたのがあった。作文を書いたブラジルの少年少女たちの思いを裏切らないよう、日本人は心し ...

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コラム   日本のマスコミは伝統的に政府には厳しい。首相の再訪朝の結果についても批判が多い。横田めぐみさんら安否不明者十人の再調査や核問題などへの話し合いが期待されていたものとは遠いというのが、マスコミ批判の論拠である。確かに―この指摘の通りなのだけれども、今は拉致者家族五人が帰国し、曽我さんが夫・ジェンキンスさんと長女、次女の ...

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コラム    小泉首相がきょう二十二日、北朝鮮を再び訪問する。拉致被害者家族の帰国や核の廃棄を求めるなど課題は多く、ミサイル「ノドン」をめぐる安全保障と国交正常化についての話し合いも行われる見通しであり極めて大切な会議となる。首相は外交上の慣習をも破って「お握り持参」の日帰りという日程だそうだが、北朝鮮の「外交」はしぶとい▼拉致 ...

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コラム    自称一介の老単独移民の後藤留吉(ごとうとめきち)さんが、このほど自分史ともいうべき改訂版『雑草の如く生きて』=ブラジル移民の回想=の第四刷、改訂増補版を発行した。類例がない。カンピーナスで梅園を経営、今年九十六歳だ▼この本の初版が出たのは八一年六月。九六年に続・『雑草の如く生きて』刊行、このほうも〇二年まで第三刷と ...

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 さきごろこの欄で、太平洋戦争勃発の年、一九四一年、ブラジルに来た移民船について書いた。すぐに戦前最後の移民船『ぶえのすあいれす丸』の着港が九月とあるのは誤りです、という指摘をいただいた。N・Tさんという女性、七十四歳の電話であった(調査の不十分をお詫びします)▼実は、ブラジル生まれのNさんはこの『ぶえのすあいれす丸』に乗って、 ...

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 フグは天下の珍味。赤絵の大皿に菊花のように盛り付けた薄作りの美味さもだがフグ鍋もなかなかにいい。が、この魚にはテトロドトキシンという猛毒がありこれまでに何百、何千もの人々を黄泉へと送った苦い経験がある。サンパウロにも来演し素踊りを披露した日本舞踊の名人・坂東三津五郎さんも、好物だったらしいフグを食べ急逝している▼俳人・松尾芭蕉 ...

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  江戸の庶民から「首斬り浅右衛門」と呼ばれ恐れられた人物がいる。朝右衛門とも書く。本来は徳川将軍家の「様斬(ためしぎり)」を務めたのだが、明治になるまで七代続くうちに裁判で死刑の言い渡しがあった囚人の首を刎(はね)ることが多かった。七代目の山田浅右衛門吉利は幕末の人であり吉田松陰らの志士を斬首している▼明治十四年になると斬首刑 ...

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