ホーム | コラム | 樹海 (ページ 386)

樹海

➡【無料朝刊サービス登録】緊急対応の無料PDF版へのリンクに加え、毎日の新しい記事の見出しだけを、本文ページへのリンクをつけてメールで無料配信しています。メールアドレスを書き込み、「申し込み」ボタンを押すだけです。メールチェックのついでに気になる記事をクリック!

コラム 樹海

 サンパウロ暖冬。日本は冷夏。欧州熱暑。北米・中国は大雨と今年の気象は異変が続く。最新技術を誇る日本の気象庁の予報もさっぱり当たらず市民からの苦情電話が殺到している。とりわけ東北の冷え込みは深刻で米の作柄が十数年来の不作らしい。低温なために稲が育たず肝心な穂の実りが悪くお百姓さんの顔は曇る。欧州の暑さはもっと厳しい▼仏、ポルトガ ...

続きを読む »

コラム 樹海

 今年はいつもの年より県人会の創立記念式典が多い▼県人会長は、必ず主催者あいさつを述べる。二世会長もけっこう多いので、なにを話すのかな、と興味を持って聴く。おおむね内容がしっかりしていて、そつがない。論旨に破綻がない。数字をちゃんと入れる。その反面、教条主義的(権威のある人が述べたことをふりまわし、融通がきかない)とはいわないが ...

続きを読む »

コラム 樹海

 シンドバットの冒険や多くの恋の話などを満載した「千夜一夜物語」の街・バクダットが今や恐怖と蛮行の都へと暗転してしまった。チグリス、ユーフラテスの大河を抱くこの地はメソポタミア文化を誇り前四〇〇〇年には青銅器文化と都市文明が花開き国は栄華を極める。前十八世紀後半になると世界最古とされる「ハンビラムの法典」が生まれ古代文明の基礎を ...

続きを読む »

コラム 樹海

 サンパウロはいま日本食ブーム。確かに街を歩くと日本食の店が目につく。伯字紙(誌)によれば、シュラスコ店を凌駕しているそうだ。昔と違い焼き肉店に寿司コーナーが設けられる時世だ。焼き肉を食べ、寿司も食べたい客をねらう商魂に抜かりはない▼海外で日本伝統の料理をと高尚に構えても食材を調達するのは容易なことではあるまい。郷に入っては郷に ...

続きを読む »

コラム 樹海

 「剣客商売」や長谷川平蔵が活躍する「鬼平犯科帳」などで洛陽の紙価を高めた作家・池波正太郎が急性白血病に倒れ卒然として逝ったのは平成二年であった。余りに突然のことでありファンは驚き仕掛人・藤枝梅安を懐かしがったりもしたが文化協会の生き字引だった安立仙一さんが、白血球の細胞を無秩序に増殖させる悪性腫瘍に冒されてあっと言う間もなく泉 ...

続きを読む »

コラム 樹海

 停電は怖い。アメリカ北東部の大停電は凄まじいものだった。NYなどの大都市は真っ暗闇になり地下鉄もストップ。新聞報道によると五千万人の市民が闇の暮らしを強いられたそうだ。カナダのオタワも被害が大きく史上最悪の停電だったらしいが、一九七七年の停電に比べると略奪騒ぎも規模が小さかったのは大いなる救いであった▼どうしてこんな大停電が起 ...

続きを読む »

コラム 樹海

 俳優出身のレーガン元米国大統領は、演壇に上がるとき、いつも小走りだった。もちろん、本人が意識して「私はこんなに若いんだぞ」を強調したものだった。高齢の大統領として必要だと信じたパフォーマンス(身体的表現行為)だったに違いない▼さきの戦後移住五十周年記念式典では、一人の参議、六人の知事、副知事が演壇に立った。スピーチが競演のよう ...

続きを読む »

コラム 樹海

 アフリカ西端の穀物海岸に位置するリベリアを知る日本人は少ない。日本の本州の約半分の領土に三百万人の国民がいる小さな国である。国土は大きくないけれども、税制上の優遇で世界第二位の商船保有国で有名な国だ。独立したのは一八四七年。アフリカでは初めての共和国であり、米国の解放奴隷たちが打ち建てた国家なのである▼リンカーンの奴隷解放宣言 ...

続きを読む »

コラム 樹海

 「ブラジル事情を知る図書」の名が先ごろ本紙6面に連載された。いったいサンパウロにどれぐらいのこれら図書が入っているだろうか。高野書店主の高野泰久さんによるとリストにあげられた百四十一冊のうち絶版は十七冊。日本での入手は困難だが、ここではいまなお在庫管理しているとのことだ。訪伯する学者や研究者らが逆にこちらで書籍を求めて行くとい ...

続きを読む »

コラム 樹海

 韓国と北朝鮮を比べて米国のブッシュ大統領は「人工衛星から夜の朝鮮半島を写真に撮れば、南は眩い。北は真っ暗だ」と語ったのは昨年のことだ。アメリカの調査研究機関の推定だと、北朝鮮の発電量は十年前の三割に落ち、工業生産力は五分の一になっている。停電は日常茶飯事だし食糧の不足も深刻。俗っぽい言い方をすれば、国民たちは「食うや食わず」の ...

続きを読む »