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不可欠、身辺の清潔感=会社経営 赤嶺尚由

2003年1月1日(水)

 最近、日系社会の中心機関ともいうべきある団体のトップが、一族郎党とまではいかなくても、相当大人数の家族を引き連れて高級日本料理店で食事をし、クレジット・カードを使い、会のカネで支払いを済ませていた、という風評を耳にしました。
 数年前、沈滞していたこの会にムダンサ(変革)を遂げさせることを旗印に掲げて登場した指導者にして、このような有り様です。風評程度だから、もちろん真偽のほどは定かでないが、火のないところに煙りは立たないでしょうから、こういう噂を立てられること自体、所属する組織にとってマイナスであり、ダメージも大きい。
 昔、日系社会の中心機関の一つであったある団体の長のなかには、自分のポケットマネーを出してまで、高齢者訪日の道筋をつけさせた、大いなる開拓者の気概の持ち主もいました。トップの身辺の清潔感は、金銭的に感覚がかなり麻痺してしまった今でも、望ましい指導力を発揮する上で、最も必要不可欠な要素です。
 いよいよ、ルーラ政権がスタートしますが、まず確実に起こりそうなこととして期待していいのは、政治家による不正汚職が少なくなり、本来国民のためにより使われるべき公金を闇の中に消えさせないようにすることです。
 これからの日系社会の各団体のリーダーたちにも、まず身辺に清潔感を漂わせることを意図し、できるだけ公私混同を避け、ある会の会長のためにでなく、もともと一般会員のために使われるべき大事な資金を増やし、組織の内情をよりスッキリ明瞭にするよう願いたいものです。

◇文協は今、経営理念の再追求=改めて問う=日系社会の新リーダー像

◇日伯関係強くする人材=サンパウロ総領事 赤阪清隆

◇何よりも理念持つ人=商工会議所会頭 田中信

◇集団的指導体制確立を=人文研理事 鈴木正威

◇バランス感覚ある人=元県連会長 網野弥太郎

◇カリスマと先見の明=文協事務局長 安立仙一

◇人々を惹きつける魅力=会社経営 中村勉

◇不可欠、身辺の清潔感=会社経営 赤嶺尚由

◇構想力など条件3つ=援協事務局長 山下忠男

◇政治に介入できる人=サ・アンドレー日系連会長 竹本泰二

◇〝日系〟不要、経営のプロを=日語普センター理事 中田みちよ

◇高い志持つ清廉の士=秋田県人会理事 大槻洋志郎

◇会員の気持の理解者=沖縄県人会第一副会長 与儀昭雄

◇自然に生れ出てくる=京都クラブ代表 花山圭一

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