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樹海

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ドラマのような「モジ開植の祖」の生涯

 モジ・ダス・クルーゼス入植100周年式典を取材に行って、「灯台下暗し」だったと反省した。興味深い移民史の宝庫だ。サンパウロ市から東に62キロの地点にあるモジ市は、100年前にはわずか3万人の寂しい農村だった。現在では44万人超の人口に増え、州内12位の人口を誇る堂々たる近郊都市となった。  2008年時、安部順二モジ市長(当時 ...

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日本式とブラジル式の排斥、どちらがいい?

 「誰かが、誰かを排斥する」。これは現在の日本やブラジルのみならず、どこの国でも何かしら行なわれているものだ。その対象が国によっては「移民」になるであろうし、どこの国もその意味ではモラル上の問題を抱えている▼ただ、自分の生活の問題上、日本とブラジルで展開されている「排斥行為」は、性格が全く違うものの、やはり見ていてどうしても気に ...

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アラス氏の連邦検察庁長官就任は民主主義の後退?

アウグスト・アラス氏(Justica Viva/TV Justica)  世界的にも珍しい「ブラジル式民主主義」を象徴する慣習を無視――ボルソナロ大統領が5日、次期連邦検察庁特捜局(PGR)長官(日本式に言えば「検事総長」)に、3人リスト(lista triplice)にないアウグスト・アラス副長官(60)を指名したことで、司法 ...

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ブラジル激動の時代を風刺した映画「バクラウ」

 「激動の時代にこそ、芸術は生まれる」。そのようなことは昔から言われる。たしかに「為政者からの圧力が強かったがゆえに生まれた芸術」の例は古今東西、枚挙に暇が無いが、現在、公開中の映画で、ブラジル史上、初のカンヌ映画祭受賞作(審査員特別賞)となった「バクラウ」は、まさにそんな形容が相応しい作品だ▼舞台となるのは、北東伯にあるという ...

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9・11と黄色い9月

 11日朝、「米国の同時多発テロ事件から18年」との報道が続いた。時の流れの速さに驚くと共に、余りにも鮮明に記憶に残る事件の一つだと痛感する。飛行機が相次いでビルに突っ込み、爆発的な火災が発生。多くの死者は遺体さえ発見されていないし、近接ビルの屋上から多くの骨片回収との報道もあった▼同時多発テロは突然の出来事で多くの人が身内や知 ...

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移民の経験を評価し直すありがたい国際学会

 「日系人にとって郷土料理とは何か」、「日系人にとって郷土とは何か」、「現在日本における『日本文化?』の流動性」、「言葉とアイデンティティの関係を過度に重視する問題」――などなど、気になるキーワードがたくさん専門家から語られた興味深い国際学会が4~6日に、サンパウロ市のジャパン・ハウスで開催されていた。12カ国から220人の研究 ...

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名将交代で解決する問題なのか?

 2日、パルメイラスのフェリポン監督が解任された。2002年のロナウド、ロナウジーニョ、リバウドの伝説のセレソンを世界一に導いた彼ほどの名将がシーズン半ば、しかもチーム成績が低迷しているわけでもないのに解雇されたことは、ブラジルサッカー界で大きな波紋を投げかけた▼この解任には二つの大きな理由があった。一つは南米一を狙ったリベルタ ...

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「時が来ると実がなる」事を信じたい

 日本の友人がフェイスブックにプルーンの実の写真と、「時が来ると実がなる」との言葉を載せた。それを見、弊社で日本語の研修をし、北海道で国際交流関係の仕事をした後に帰国、ブラジルの公文本社で勤務している三世の男性から「公文の社長は誰も切らない」と聞いたのを思い出した▼近所の公文の教室経営者が次々に人を採用しては首を切り、新人のトレ ...

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有名日系経営者と日本語で許しを乞う乞食の格差

 「セグランサ(治安)の問題があるから、名前と写真は出さないでくれ」――8月28日夜、サンパウロ市のジャパン・ハウス内のレストラン藍染で行われた、TOTOの便座およびウォシュレット製品の発売開始式で、それを専売するFAST SHOP創業者である日系人に初めて会い、話をしていてそう釘を刺された。  FAST SHOP(https: ...

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全てはタイミングと協調の問題

ボルソナロ大統領とサレス環境相(Marcos Corrêa/PR)  ブラジルがアマゾン森林火災問題で良くない意味で世界に注目された1週間だった。これに関し、世界の世論の大方は「火災の原因となる森林伐採を増加させたブラジルが悪い」と見ているが、ブラジル内を見ていると「昔の労働者党(PT)政権の方が伐採が多いのに今なぜ」「森林伐採 ...

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